窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

オオハクチョウが大挙、やってきた。

2019-10-15 15:53:03 | オオハクチョウのいる風景

オオハクチョウの二弾がやってきました。今度は数が多かった。おそらくアムール川地域に

寒気が降りて来た模様です。今回の台風19号が北から南に降りる等圧線を形成し、北から

の寒気が流れ込んできたようです。

おばんです。小太郎でごじゃります。

          ★  オオハクチョウが大挙、やってきた。  ★

その寒気に乗りオオハクチョウが移動してきました。前日の野付湾からの朝の飛び立ちが

多くなかったので心配していましたが、無事にやってきました。

台風19号接近で急遽刈り取り行われたデントコーン畑に300羽を超えるオオハクチョウの

姿がありました。

畝に落ちたトウモロコシの実を拾って食べています。今年は生育が良くて、実もしっかり

入っていたようです。しかし、刈り取り技術が最近すごくいいので、以前ほどの落ちこぼれ

実がないようです。

それでも黙々と警戒しながら、静かに食べています。オオハクチョウが静かなのは相当に

お腹が減っている証拠です。長旅でお腹が空いているのです。

普段は大きなトランペットコールを出しながら食べていることが多いので、すぐに居場所を

突き止めやすいのですが、静かな時があるんです。

夕方、太陽が沈むまで食べていました。空が紫がかってきたときに、群れごとに飛び立ち

塒の方へ飛んでいきます。

明日来るかどうか。落ちた実がなくなれば次の畑に行ってしまうので、どこにいくか試行錯誤。

朝、見通しのいいところで何処に飛んでいくか探すのがこれからのお仕事です。

でも、しばらくはいるでしょう。


ボスオスが率いるメスグループ

2019-10-13 13:35:02 | エゾジカの四季

9月。エゾジカに変化がありました。オスとメスのグループで生活していたエゾジカたち。

メスのグループにオスが合流してきました。がっちりした体格のオスが2頭。

おばんです。小太郎でごじゃります。

             ★  ボスが率いるメスグループ  ★

袋に包まれ保護されながら育ってきた角は三股四尖のガッチリした体形になりました。

栄養を補給してきた皮下の血管が力をなくし、角の先端の方から皮膚が剥がれだして

きています。

皮膚が枯れてきたのです。硬いものに擦りつけ、せっせと剥いでいるシーンに出会える季節。

剥げれた皮が下の方で垂れ下がっています。比べてみると他のオスに比べ、体格が一回り

大きいオスが群れを率いています。

その横にサブリーダーと言われるオスが横にいます。単独で見るとでかく見えますが、

横に並ぶと差が歴然に分かります。頭から胸に至る毛の色が黒くなり、繁殖毛に変わって

きています。婚姻色です。

角は左右に広がり、畏怖堂々とし、威嚇する強さを感じます。そのオスに率いられるメスは

13頭。今年生まれの年子を連れたお母さんメスが多く、中に2,3歳と思える若いメスが

入っています。

おそらく血縁関係のあるメスグループです。晩秋の交尾後、再びメスだけの群れを作り、

厳冬期をすごし、春になり血縁の強い小さな群れを作り、出産と子育てを経て、ここに来

ました。

リーダーのメスが選んだオスです。たぶん、たくさんのオスたちと争い、勝ち残ってきた

猛者のオス。候補のオスたちから厳選したのは、メスです。

ボスを先頭に、これから交尾期終了までともに生活するシカたちです。


亜種ヒシクイ、ただ逗留中

2019-10-11 17:59:00 | コクガン・ヒシクイ・ガン類
野付湾に流れ込む当幌川河口のヨシ帯。風蓮湖に流れ込む風蓮川とヤウシュベツ川の河口に広がるヨシ帯は亜種ヒシクイが本州に渡って行く前にしばらく逗留する塒(ねぐら)です。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 
                 ★  亜種ヒシクイ、ただ逗留中  ★

3年前から観察しています。ガンの仲間は行動圏が広いので根室地方ではどのくらいの数がやってくるのか、把握しきれない状況でした。
塒を突き止めてから早朝の飛び立ちと夕方、暗くなってからの塒への帰還を調べると個体数がカウントできると確信しました。


雁に縁がなかったせいでヒシクイについてさっぱり分かりませんでした。そこで観察日数を増やし、慣れていくことにしたのです。
はじめはヒシクイにオオヒシクイと亜種ヒシクイがいることさえ初耳でした。くちばしの違いや鳴き声の違いで区別できるとアドバイスされ、繰り返し観察したのです。


間違えを指摘され、アホにされるうちに何とか識別ができるようになりました。根室地方にやってくるヒシクイは亜種ヒシクイが大半のようです。
私的にはきっとオオヒシクイも混じっていると思うのですが、警戒心が強いのでじっくり見る機会が少ないのです。
亜種ヒシクイはツンドラ(木の生えない永久凍土地帯)で繁殖するガンで、オホーツク海側から太平洋側を経由して宮城県の方へ渡って行きます。
一方、亜種オオヒシクイはタイガ(北方針葉樹林)を主要な繁殖環境とするガンで、主に日本海側を南下して北陸などで越冬します。


9月10日前後に姿を見せ、次第に数を増やしてきました。ヨシ帯を塒にして日の出前20分前から声がしはじめ、広い水面にでてきます。徐々にあつまり、声を掛け合います。
それから10分前くらいから飛び出します。牧草地に向かい飛んでいきます。2羽から50羽前後の群れをなし、次々に飛び立ってきます。


太陽が地平線から顔を出すころには、半分以上が飛んで行ってしまいます。水面を蹴って飛び立つ音がこちらに聞こえてくるときには、すでに林に向かい飛んでいます。


靄が立ち込める中、編隊が次々に飛び立って行くのです。最初に見たときの感激、今でも忘れられません。
V字編隊をなし、牧草地に向かいます。そして日の出30分にはヨシ帯からは一切声が聞こえなくなります。

越冬地の塒立ちとほとんど変わらぬ光景です。


河口のカワセミ

2019-10-10 12:42:45 | 山野の鳥

 

上流から流されてきた流木が河口の浅瀬に引っかかり、枝が水面にでています。その枝に

今年生まれのカワセミが2羽、止まっています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

              ★  河口のカワセミ  ★

干潮に向かい、川の水位が少しずつ下がり、流れが早くなってきました。水没していた流木が

顔を出し、丁度良き止まり木になっているのです。

潮が動くとき、特に引き潮の時は小魚が群れを成して動きます。それを狙い、カワセミが

やってきます。今年生まれのカワセミたち。彼らにとり、ここは魚捕りのよき訓練場になって

いるようです。潮が引いて行くほどにチャンスがやってきます。

汽水域の河口には川の魚だけではなく、野付湾で生まれた海の魚の稚魚がたくさんいます。

秋田地方ではカワセミを「ザッコドリ」と呼び、雑魚を捕る鳥として親しまれています。

彼らが水辺に棲み、盛んに小魚を捕るシーンが見られたからです。

野付湾でも秋になるとカワセミがやってきてしきりに小魚を捕っています。こちらでは

繁殖期になかなか見れないカワセミさんです。

 


河口のカワセミ

2019-10-10 12:42:45 | 山野の鳥

 上流から流されてきた流木が河口の浅瀬に引っかかり、枝が水面にでています。その枝に

今年生まれのカワセミが2羽、止まっています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

              ★  河口のカワセミ  ★

干潮に向かい、川の水位が少しずつ下がり、流れが早くなってきました。水没していた流木が

顔を出し、丁度良き止まり木になっているのです。

潮が動くとき、特に引き潮の時は小魚が群れを成して動きます。それを狙い、カワセミが

やってきます。今年生まれのカワセミたち。彼らにとり、ここは魚捕りのよき訓練場になって

いるようです。潮が引いて行くほどにチャンスがやってきます。

汽水域の河口には川の魚だけではなく、野付湾で生まれた海の魚の稚魚がたくさんいます。

秋田地方ではカワセミを「ザッコドリ」と呼び、雑魚を捕る鳥として親しまれています。

彼らが水辺に棲み、盛んに小魚を捕るシーンが見られたからです。

野付湾でも秋になるとカワセミがやってきてしきりに小魚を捕っています。こちらでは

繁殖期になかなか見れないカワセミさんです。