窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

海を渡るオジロワシ

2021-05-17 21:03:17 | ワシのいる風景

野付半島は周辺に棲むオジロワシの食事処。毎日、対岸の尾岱沼の森から海上

を飛んでくるワシに出会えます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

            ★ 海を渡るオジロワシ ★

総延長26キロの野付半島の海岸線は風向きでどこかに打ち上げられるものがある

ようです。今時期はニシンが岸に寄り、産卵時に岸辺に親魚が打ち上げられたり、

これからはイワシが大きな群れを作り湾内に入ってきたりするので、胃袋を満たす

にはいい時期です。

北上して行くカモの仲間が多く、それを狙い、運よくば捕まえることができます。

はずれの少ない食事処です。

 


キタキツネ、飛び出し注意

2021-05-14 17:57:44 | キタキツネの生態

キタキツネは今、子育て真っ最中。毎年観察しているキタキツネは、今年も同じ

場所で子育てしています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

           ★ キタキツネ、飛び出し注意 ★

子ぎつねはまだ小さく、巣穴から出てきません。哺乳中のお母さんがあわてて

巣穴から飛び出して行きました。

海岸を歩いているとエサを探し歩き回っている親キツネを見かけます。体裁な

んかかまっていられないは、とこちらが感じるくらいぼさぼさの毛になってい

ます。

冬の美しかった毛並みははるか遠くに消え去っています。毛つやはなく手入れ

なんかしていない風体です。猫だったら絶対ありえない毛の手入れです。

とにかく巣で待つ子供たちのために懸命に餌探しをしているのです。幅の狭い

砂嘴を歩いていると先に僕を見つけたキツネが伏せをして身を隠していること

があります。

ぎりぎり近くまで行ったとき、もちろん僕は気づいていませんが、慌てて走り

出すキツネに出会います。この時期ならではの偶然出会い。よくキツネがやる

法です。

脱兎のごとくとは言いますが、脱狐のごとくです。

ぎりぎりまで我慢をしているのですね。横を瞬時にすり抜けていきます。数秒で

100m先を走ってます。びっくりしますがそれを撮影できる僕の能力も大したも

んだ。

 


コクガン、北極圏へ

2021-05-13 19:32:56 | コクガン・ヒシクイ・ガン類

諸事情で春季はコクガンを熱心に観察しなかった。せめて旅立ちを見ようかと

毎日曜日愉しみにしていましたが、天候が味方をしてくれませんでした。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

           ★ コクガン、北極圏へ ★

この春は気温が高い日が続いたり、急に下がったりと翻弄させられました。

ただ、4月に入り安定した気圧配置で日曜日以外いい天気が続きました。

オオハクチョウは例年より10日ほど早く野付湾を出発して行きました。

亜種ヒシクイも同じく。マガンが根室海峡を北上して行く5月の初めには

会えませんでした。

コクガンはといえば、例年なら5月の連休時期に野付湾から飛び立って行くので

すが、今年は4月20日すぎには半島をまたぎ根室海峡に飛び出して行く群れが多

く見かけられました。早い。

4月25日は天候が荒れ、雨と風が強かった時、後からやってきた小さな群れが

湾内の中心から半島の砂嘴に退避してきていました。春はめったに岸寄りには

来ません。おかげで近くで見ることができました。

押し寄せてくるアマモを岸辺で拾い食べていました。その中に黄色の足環を

付けているコクガンがいました。東北で捕まえられた個体でしょうか。

調査グループの地道な努力を窺える観察でした。

リングの番号を確認しようと近寄ったら、さすがに飛び出して行きました。

ごめんなさい。でもリング番号はしっかり確認しました。

「47」でした。


コガモの群れ

2021-05-12 22:02:14 | カモ類

コガモは3月から姿を見せるが、数は少ない。5月に入ると突如、大きな群れに

なってやってきます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

             ★ コガモの群れ ★

以前、すごい群れが河口から飛んできたことがありました。川幅いっぱいに

広がり上流に向かってきたのです。迫力ありましたね。

干潮に向かい川の水が引いてきていたから上流の浅瀬に向かっていたのでしょ

う。その凄さを見たさに毎年待っているのですが、出会えません。

海水が入り込んで出ていく時に削ってできた水路にコガモがやってきます。泥

の中の植物プランクトンでも濾して食べているのでしょうか。熱心に嘴を動か

しています。

くちばしから頭の後ろまで伸びる茶色の羽色。艶々して泥も水も完全に弾いて

います。目を大きく見せるのか濃い緑の帯は後方に伸びています。光りの当た

り方で輝く緑になります。

集まった群れは時々やって来るオジロワシを警戒して一斉に飛び立ち、一回り

をして元の場所に。この光景来週には見ることができません。


ハマシギの群れも

2021-05-11 19:27:17 | シギ・チドリ

5月に入り、シギチドリ仲間が群れでやってきました。たくさん紹介したいの

ですが、まずはハマシギから。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

           ★ ハマシギの群れも ★

北極海沿岸のツンドラ地域で繁殖するハマシギの群れがつぎつぎやってきて

ます。日本に来るハマシギはアラスカで繁殖している群れがやって来るのが

ンディング調査からわかっています。

ただ、それがすべてではないのでロシア極東で繁殖するハマシギたちも来て

る可能性もある気がします。

野付半島に春、渡ってきだすのは3月です。それからポツリポツリと小さな群れ

を見つけ、その群れがしばらく逗留しているのか分かりません。違うような気が

しています。

4月末から現れるハマシギたちは夏羽に変わり、色気づいてきています。お腹の

羽が黒く変わり、背中の羽の色は鮮やかな赤錆色になっています。

和装の着物の色合いに似た羽色で、私は好きですよ。

冬羽の灰色に統一された羽色も好きでしたが、いかにもこれから繁殖に向かうよ

と言わんばかりの地味だけど派手な色合いは活気を生み出しています。

干潮の干潟で食事をしていた群れが満潮にになって来るにつれ泥炭の多い干潟に

やってきます。ここは小さなゴカイがいっぱいいるところで、少し下に曲がった

くちばしを泥に突き刺して引っ張り出しています。

ゴカイは多く、シギやチドリにはありがたい生き物です。

繁殖地はまだ氷が融け出している時期です。これからゆっくりと北上して行くと

思われます。