窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

新芽の季節

2021-05-04 15:00:51 | エゾジカの四季

エゾジカにとり長い長い厳しい冬が終わりました。12月から1月にかけ強力な

寒波に見舞われ、雪が少なくて凍土の浸透が深かったせいで植物の発芽が遅れ

気味でした。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

             ★ 新芽の季節 ★

野付半島に移動してきていたシカはほとんど牧草地のある内陸に移動して行き

ました。今はレジデントのシカが新芽が出てきた湿地や草地に出てきて、のん

びり食んでいます。

オスジカの群れに出会うと、半分以上のオスは角が落ちてすっきりとした頭を

しています。じっくり見ると落ちたところから新しい角芽が出てきています。

ふっくらまん丸、みずみずしいマツタケの出たての形をしています。

旨そうです。

若いシカはようやく落ちだしてきて、抜け痕がカルデラみたいになっています。

これから新芽の角が出てきます。

毎週行くたびに伸びる角が愉しみです。


ユリカモメ、アメマスを捕る

2021-05-02 16:08:14 | カモメ類

北上してきたユリカモメの数が増えてきています。ユリカモメは他のカモメと

違い野付湾に流れ込む川の河口周辺に集まり、飛びまわっています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

         ★ ユリカモメ、アメマスを捕る ★

潮が引きだすとユリカモメが干潟に流れ込む河口周辺を飛びまわります。ゆっ

たりと流れていた川流が早くなっています。

流れが早くなると川底に沈下していたものが流れだし、その下に隠れていた

生き物が露わになります。それを食べにサケやヤマメ、アメマスのなどの幼魚

群れになり動き回ります。

その群れを上空から狙うのがユリカモメ。ゆったりと羽ばたきながら河口から

川上を偵察飛行して回ります。

静面の川面がざわざわと揺れるのを見つけるとギュィーッと姿にそぐわない声

だし、ホバリングを始めます。声を聴きつけた他のユリカモメが集まってき

ます。

停止飛行をしながら魚が表面にいるわずかな瞬間を狙い、飛びこんでいきます。

体が完璧に潜ってしまうほどの勢いで突っ込みます。この時はアメマスの幼魚

でした。15センチほど、ユリカモメにしては大きな魚です。

頭をしっかりはさみ、重そうに飛び上がり飛んでいきます。捕れなかった他の

ユリカモメが横取りしようと追いかけていきます。