一作日の暑さに急かされたのであろうか。シャクヤク(芍薬、ボタン科ボタン属の多年草)が数輪の花を開いた。しばらくの間、蕾の膨らみが停滞していたもかかわずである。このシャクヤクが庭のメンバーになってから久しい。しかし、昨年まで蕾が膨らんでも開花に至らなかったり、僅かに一輪の花が開く状態であった。今年は、このところの暑さがプラスの方向に作用したようである。
花が咲いてみると、立てば芍薬、座れば牡丹との言い伝えを思い出す。花びらと雄しべの色の対比が美しい。
蕾が開き始めたときから、アリの活動は活発であった。シャクヤクの蕾とアリは共生関係にあると聞いたことがある。蕾は蜜をアリになめてもらって開き易くなる。また、アリの活動はアブラムシなどの接近を妨げる。
背景はアジサイやキレンゲショウマなどである。
シャクヤクはボタン(奈良時代)よりも早い時代に渡来した。原産地は中国北東部からシベリアとのこと。雄しべと雌しべをクローズアップしながら、日本の野生種であるヤマシャクヤクのそれらを思い出してみる。
ところで、今日は黄砂が当地にも飛来した。
黄砂で霞む山肌と積乱雲。
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撮影、5月13日。