http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=139908&f=iより転載
辺野古新基地予定地に土器 遺跡認定なら工事影響
【名護】名護市辺野古の新基地建設計画で、埋め立て予定地にかかる米軍キャンプ・シュワブ内の海辺から、土器と石器が数点見つかったことが2日、市教育委員会への取材で分かった。発見場所ではことし2月に文化財「碇石(いかりいし)」が見つかっており、市教委は新たな遺物が見つかったとして、一帯を遺跡に認定するよう県教委に申請する方針。遺跡と認定された場合、文化財保護法に基づく試掘調査や本調査などが必要となり、建設計画に年単位の大幅な遅れが生じる可能性がある。
発見場所は、仮設岸壁や仮設道路の予定地にかかる。市教委は先月13~16日と26~30日の計9日間、碇石の発見現場付近を踏査。干潮時の海辺で土器と石器を数点見つけた。現在は市教委で保管しているという。
市教委は今週中にも、遺失物法に基づき名護署に届けを出し、同時に米軍に公開許可を申請する。その後、県教委が文化財保護法に基づき土器と石器を鑑査する見通し。
県教委が一帯を遺跡と認定し、遺跡が工事の範囲にかかる場合は、文化財保護法に基づく防衛局と市教委との調整、市教委と県教委による試掘調査や本調査が必要になる。
市教委文化課の担当者はは「碇石だけでは遺跡にならないが、その周辺で遺物が見つかったので、遺跡に認定してもらうよう手続きに入る」と説明。「防衛局の工事の範囲にもよるが、調査に年単位を要することもある」との見方を示した。
(榮門琴音)