爺さんが伝えたいこと

寡黙に生きて来た爺さんが、一つの言葉ででも若い人達の役に立つならば、幸いです。

苦しみの中に楽しみを

2022-02-03 03:22:59 | 日記
大抵の人は、何かに付けてブツブツと不平不満を言いながら、自分の毎日の生活を、どれ程傷付けているかが分からない。

自分自身に対する不平不満であっても、他人に対する不平不満であっても、自分の脳はその言葉をよく記憶して、いつしか脳の中が不平不満のゴミの山となる。

常に不平不満を言っている人は、不健康だし、寿命も短いと言われている。

早朝に散歩している老人が、万歩計とストップウォッチを腰に着け、殆ど走る様な勢いで、ぐっしょりと汗をかいて、スタスタと脇目も振らず目的地に向かっていく。

目的地にたどり着くや、万歩計を眺めて「ああ、今朝はまだ七千歩しか歩いてない」、ストップウォッチを見て「いつもより、三十秒遅い」と、厳しい顔をして不平不満を口にしている。

孔子の名高い言葉に「過ぎたるは、なお及ばざるが如し」(先進)がある。

やり過ぎるよりは、やり過ぎないで、少し手前で止まる方がよい…と言うのである。

進み過ぎるよりは、ちょっと手前でストップするがよい。

自転車を運転している時でも、そうだろう。

進み過ぎたら事故を起こす。

体力の限界を越えてまで、汗をかいて無理に頑張ろうとするから、人生が苦しみとなる。

無理な事を頑張ってやる必要はない。

全ての無理が悩みの種となる。

不平不満を言いながら人生を終える人は、知恵の足りない人だと。

孔子は「知者は楽しむ」と言っている。

どんな絶望の時でも、無理さえしなければ、必ず楽しみを見つけられると。



生きている事を実感

2022-02-01 03:20:54 | 日記
今の日本には、約千三百万匹のイヌと、約千六十万匹のネコがいる。

十年前に比べると、数十倍も増えている。

キリッとしたイヌの頭を撫でてやると、尾を振って喜ぶ。

愛らしい仕種のネコとスキンシップをする。

動物と触れ合って、心の悩みを消そうとしている人が多い。

初めのうちは、動物の可愛さに惹かれて面倒を見ているけれども、次第にエサをやるのも散歩するのも、億劫になって気が進まなくなってくる人もいる。

いささか違うかも知れないが、財産や地位も初めは、心の悩みを救ってくれるが、あまりにも後悔しすぎると、それが重荷になって、生きる事さえ億劫になる事があるらしい。

「命を知らざれば、以て君子たる事無きなり」

自分の生命の尊さを知らなければ、人生何をやっても、安定と幸福は得られぬ。

財産を思うように得ても、晴れがましい名誉を授かっても、その時々にその重みから逃げたくなる事があろう。

それは財産や名誉を手にする為に、あまりにも忙しいからである。

とにかくそういう人は、自分の時間に自由がない。

いつも他人から制御されている。

「命を知る」とは、自分の生命が、自然の力に支えられている事を、心底深く自覚する事である。

そして常に自然に感謝し、自然とともに生きる事である。

そうすれば、いかに忙しくとも、自由で安心である。