お絵描き日記~イラストレーター照井正邦

職人、照井正邦の似顔絵、意匠など。画力の向上を目的に練習しています。

Illustratorでの肖像似顔絵の描き方(ライブトレース)

2012-07-18 18:09:48 | 雑記
※Illustratorのライブトレースを使って、肖像似顔絵を作る。



1)写真のデジタルデータを用意して、Illustratorに
[ファイル]→[配置]
します。
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2)配置した画像を選択して、
[オブジェクト]→[ライブトレース]→[トレースオプション]
で、カラーモードをカラーにし、最大カラー数を可能な限り小さい数値にします。
(唇の色が見えるくらいがベター)
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3)[オブジェクト]→[ライブトレース]→[作成]
します。

※ライブトレースをもとにトレースして、体を付ける。




4)ライブトレースした画像をロック、または別レイヤーにしてロックして、ペンツールでトレースしていきます。コツは、一番暗い色を作り、明るい色から順に、そして中間の色面に線を作っていくことです。
(ベジェ曲線の使い方は、割愛)
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5)ライブトレースした画像を捨てます。
そして、目のまわり等を修正します。(ここでは寄り目を修正し、瞳の光を追加)
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6)体を作って、顔とくっつけます。
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色調を補正して完成!!(のサンプル)


似顔絵の描けない人用のIllustratorでの作り方でした。
どうして、こういう方法を公開したかと言うと、一般の方に、他の技術で描いた似顔絵と区別出来る目を持ってほしいからです。

ウェルカムボードなど、肖像画(リアルな似顔絵)なのか、似顔絵なのか注意して頼みましょう。


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肖像画と似顔絵との違い(雑談)

2012-07-18 08:04:43 | 雑記
肖像画と似顔絵との違い。
千差万別、色々な考え方があると思います。
そこで、ちょっと調べてみました。

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似顔絵とは批評です。(山藤章二、似顔絵より抜粋)
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偉大さを伝えるのが肖像画で、愚かさや人間味を伝えるのが似顔絵といったところでしょうか。
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・・・副題に「似顔絵」でなく「肖像画」という言葉を使ったのは、肖像画の方がいくらか意味の範囲が広いかな、と考えたからです。(和田誠、似顔絵物語より抜粋)
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和田誠先生は、ポートレイトの立場で描いているんですね。
似顔絵は、カリカチュア(戯画、風刺画)の意味合いが強いですものね。
また、「似顔絵は惨めな生活を想像する」ようなことが書かれていましたが、それは、今の似顔絵師さんたちが、必死になって地位向上をはかって活動されていると思います。



うーん、余計分からなくなりますね。
私の場合は、「似てない部分があるのが似顔絵」だと逆接的に思うんです。
だから、ビジネスで要求される似顔絵とは、肖像画のことで、「90%の人がその人だ」と分からなければならない。
そう思って描いています。

ここからは、専門的な話になってきますが、高機能発達障害という障害といいますか、個性のある方とその周辺の方がいらっしゃいます。
そういう方は、「似顔絵」が似ていると思えない脳のしくみをされています(そうでない方ももちろんいます)。
写真のように描かないと、その人だと認識できないのです。
何故なのかは、私は専門家ではないので言えませんが、そういう方もいます。
だから、いくら似顔絵を描き直しても、写実でなければ無駄骨です。

描く方の例で言えば、「とても幼いのに、一度見ただけで、そのまま描き写すことが出来る」など、すごい才能も、似顔絵の誇張や省略になると別の話で、逆にアメリカン・カリカチュアのような、写実を基礎とした手法を取らねばならなくなったりします。

ところで、「写真のように描くなら、写真でいいではないか?」という疑問があります。
だから、「写真以上の何か」が必要になってきます。それは、肖像画でも似顔絵でも同じように思います。

こういう風に書いてみると、
「では、こういう場合はどうなるの?」
という矛盾が生まれてきます。
それが、新しい似顔絵のベクトルなのかもしれません。




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芥川賞と直木賞と似顔絵(雑談)

2012-07-18 06:30:48 | 雑記
純文学の芥川賞。
大衆文学の直木賞。

純文学と大衆文学。

似顔絵にも、似たようなことが言える面があるのかもしれません。
でも、似顔絵の世界の流れは、ねじれてしまっていっている感じがします。

どういう意味かと言うと、大衆的な作品なのに純文学として売ろうとしてるとか、芸術的なのに大衆文学として売っているとか。
まぁ、審査する側にはならないので、どうでもよいことですが・・・。

けれど、肖像画のコンテストを似顔絵コンテストとして募集するのは、やめて頂きたい。

しかし、肖像画と似顔絵との境界もあいまいですからね。
肖像画としてより、似顔絵として募集したほうが、応募しやすいのは事実ですから。



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