講演する圦本尚義教授
日高川町のかわべ天文公園で8日、同施設の復活を願う「星めぐりを奏でる夕べ~復活するかわべ天文台からのメッセージ」を開催。望遠鏡観望やライブイベントのほか、小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトに構想段階から参画、宇宙科学の第一人者として知られる同町出身の圦本尚義・北海道大学院理学系研究科教授が同公園で初めて講演し、「小惑星リュウグウからの玉手箱」をテーマに、探査機はやぶさ2の最新情報などを紹介した。
圦本教授の講演会には、プラネタリウム内が満席になるほど大勢の人が訪れた。圦本教授は「はやぶさミッション」は何を目指して行われているのかなどを分かりやすく解説。「僕ら人類の祖先が、地球誕生の前に宇宙に存在したのかを知ろうとしている。小惑星イトカワを探査した『はやぶさ』が地球のふるさとを探すとしたら、『はやぶさ2』は生命のふるさとを探っています」と話した。
はやぶさ2の打ち上げから3年半で32億キロを旅し、小惑星リュウグウに到着するまでをCGを映し出しながら紹介。はやぶさ2がリュウグウの表面に着陸するための行程や60メートルの位置から見たリュウグウの貴重な画像などを3Dメガネで見ながら、着陸機がリュウグウからスプーン一杯ほどのサンプルをどのようにして採取するのかを解説した。
採取したサンプルを分析するJAXAの装置(建設中)を映し出して「わずかスプーン一杯ほどの資料を採取して戻ってくると期待し、この装置で地球生命の起源を探ろうとしている。2年後の東京オリンピックが終わった冬には、玉手箱をリュウグウから持ってきてくれるはず。楽しみにしてほしい」と話した。
同イベントは「星めぐり☆かわべ天文友の会が主催で開催。同町初湯川、イハラ・ハートショップの井原万見子さんらが星に関する本の紹介や朗読したほか、おおたか静流さん&Keijuさんが星にちなんだ曲のライブ演奏。夜には京都市青少年科学センターの上玉利剛さんが星解説と講話、望遠鏡観望も行われ、会場では星形の駄菓子なども販売したほか、特製の星形パンをプレゼントした。
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