「GankenKun」がAIサッカー
第12回きのくにロボットフェスティバル2018は16日、御坊市立体育館で開き、県内外から8千人(主催者発表)が来場。国内の最先端ロボットが参加したスーパーロボットショーが人気を集めたほか、3年連続で中国勢が参戦した全日本小中学生ロボット選手権、地元和高専など高専ロボコン全国大会上位チームの実演などがあり、ものづくりの楽しさやおもしろさを体感した。6年連続で韓国ロボットも参加し、日中韓の友好親善を深めた。
開会式で実行委員会長の仁坂吉伸知事が「御坊をロボットの甲子園にしようと言い続けているが、それに一歩一歩近づいている」、同副会長の柏木征夫市長が「年々にぎわいが大きくなり、うれしい」、実行委員長の吉田擴御坊商工会議所会頭が「多くの人に参加してもらえるよう、さらに知名度を上げていきたい」とあいさつ。来賓の世耕弘成経済産業大臣や文科省幹部が祝辞を述べた。
スーパーロボットショーは、AI(人工知能)で自ら考え行動する千葉工業大学の自律型ヒューマノイドロボット「GankenKun」が登場。世界の企業や大学が参加するロボカップ世界大会のサッカー競技用に開発し、今年の世界大会でベスト8に入り、テクニックを競う部門では7年連続1位を獲得。ステージで小型(体長60~70センチ)が2対2の試合、1対1のPK戦を行い、ゴールが決まると観客から歓声が起き、転倒しても自ら起き上がる姿に「すごい」「おもしろい」と喜んだ。大型(同1・6メートル~1・7メートル)もブース展示し、人気を集めた。
川崎重工業(株)の体験医療ロボットはブースに展示し、子どもたちが操作を体験した。アームをUFOキャッチャーのように操作し、赤色と黒色のピースの中から時間制限内に黒色のピースをいくつつかみ取れるかゲーム形式で楽しんだ。
高専ロボコンは今年の全国高専ロボコン大会で初のデザイン賞を受賞した地元の和高専、アイデア賞の広島商船高専、特別賞の神戸市立高専が全国トップレベルのパフォーマンスを披露し、会場を沸かせた。
韓国はブースでロボットを展示し、大会を見学するなど交流を深め、吉田実行委員長が感謝状や記念品を贈った。
このほか、御坊少年少女発明クラブ展、小中学生発明コンテスト展「私たちのくふう展」「わかやまの産業を支える人づくりプロジェクト展」、物産展もあった。
小中全国大会、県内高校生大会
湯川中3位、紀央館高は特別賞
吉田実行委員長(前列左)から祝福される湯川中(前列)紀央館高の皆さん
全日本小中学生ロボット選手権は、県内や近畿、関東(栃木県)東海(岐阜県)中国(島根県)四国(徳島県)九州(宮崎県)に加え、新たに北海道・東北(宮城県)が初参戦。各地区予選を勝ち抜いた小学生44チーム、中学生40チームがトーナメントで熱戦を展開。アイデアや技を競った対戦に歓声が上がった。
中学生部門で地元の湯川中3年の西本暖希君、竿本〓晴君の「コミュニティ」が3位(実行委員長賞)に入賞した。2人は「毎日練習した成果を出せてうれしい。練習に付き合ってくれた両親に感謝したい」と笑顔で話した。
3年連続で中国山東省の小中学生も参加し、小学生部門で3位に入賞した。
きのくに高校生ロボットコンテストは8チームが参加し、地元の紀央館高校工業技術科3年の岡山蓮耶君、成瀬友唯人君、小川卓巳君の「KOKPM」が特別賞の「まいど1号大賞」を受賞。「今年で最後なので、特別賞に選ばれてうれしい」と笑顔で話した。
その他の主なニュース
● 米国大学生ら来県、語り部ジュニアがアメリカ村案内
● 中学硬式野球 塩路柊季君(紀州由良)が関西選抜入り
● 第1回梅の里ガールズ野球 日高DGが3チームリーグ戦制す
● 世耕経産大臣ロボフェス出席、日高川町で国政報告会