議運で定数を議論するも慎重、反対が多数
年明けの1月13日告示、20日投開票の御坊市議選(定数14・欠員1、任期満了1月25日)を目前に控え、市政史上初の無投票ムードが漂う中、市議会の議会運営委員会(山本直治委員長)は12日に開き、定数について議論した。山田勝人議長が行革や将来の市町村合併を視野に定数削減を提案したのに対し、会期中の削減には慎重あるいは反対の意見が多数を占めた。きょう13日に全員協議会を開いた上で、削減の賛否は12月定例議会最終日19日の本会議決着となる見通し。
議員定数を所管する議運に議論を求めた山田議長がたたき台として(1)議員は市民から選ばれた選良(2)新庁舎建設や広域行政負担金増額などもあり、行革の観点から削減(議員を1人減らせば年間900万円節減)(3)将来の市町村合併を視野に入れ、議員自ら身を切るべき(4)前回の定数削減から12年経過し、人口は約3500人減っている(6)現状の13人で議会運営に支障は出ていない-を理由に定数1または2削減を提案。
これに対して西本和明委員は「議員は選挙で選ばれるのが基本。選挙がなさそうなら減らしてもいいのではないか」と2削減を提案したが、他の委員から明確に「賛成する」との声は出なかった。向井孝行委員は「削減するなら明確な理由がいる。削減するなら2だが、その場合は常任委員会への付託を止めるなど議会構成すべてを変えなければいけない。行革なら定数削減ではなく議員報酬を減らすのも方法。今回の削減については今の時点で判断しかねる」と慎重な立場。
松本隆史副委員長は「人口減や広域行政の効率化などから議論するのは良いこと。選挙はあった方が良いが、定数については来年改元を控え、国が市町村合併について何らかの方向性を出す動きがあり、それを見極めてから考えたらいいのでは」。小池佐左夫副議長は「他市町との比較などデータ、資料もない。急に削減を提案されても納得しづらい。もっと議論する場を設けるべき」と、ともに時期尚早の考えを示した。
平井俊哉委員は「行革は必要だし、選挙もすべき。ただ、定数を削減することのデメリットもある。今の人口に対し、定数がいくつなら妥当か、まだ判断しかねる。削減に○か×かを問われれば現状は×だ」と反対の立場を示した。共産党の田端卓司委員は「選挙まで1カ月と迫った現状で突然、削減するのは反対。定数問題と選挙は別物。時間をかけて議論すべき」と明確に反対した。
きょう13日に全員協議会を開き、議運の状況を報告した上で意見を聞く。議運メンバー以外の議員も賛否は分かれるとみられ、削減するかは微妙なところ。全協では議論はするが、採決はとらないため、最終的には議会最終日の19日に削減に賛成する議員が定数削減案を提案し、本会議で賛否を諮る見通し。否決されれば年明けの市議選は無投票濃厚になりそうで、採決の行方が注目される。
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