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酒本水星、川合七星両選手(日高高)女子選抜フットサル関西大会出場へ 〈2017年12月22日〉

2017年12月22日 08時30分00秒 | 記事

シュートが魅力の酒本さん(右)と
ドリブルとパスが売りの川合さん


 日高地方の社会人や学生でつくる女子フットサルチーム「Goal SeaF’s」(ゴール・シーフズ)に所属する酒本水星さん(17)=日高高2年、湯川中=、川合七星さん(15)=同1年、大成中=が、24日に兵庫県の高砂市総合体育館で開く第10回全国女子選抜フットサル大会(トリムカップ)関西大会に県選抜チームメンバーとして出場する。全国でもトップクラスの選抜チームがそろう大会で、2人は自分の特長を出してチームに貢献し、経験を積みたいと意気込んでいる。

 同大会は一般財団法人日本フットサル連盟が主催し、(株)日本トリムが特別協賛して毎年、開催。全国大会は9地域のフットサル連盟の各地区大会を勝ち抜いた代表チームら12チームが出場して競技する。関西大会は全国へ向けた地区大会で2府4県の選抜チームが出場してリーグ戦で1枠の出場権を争う。
 県下にはゴール・シーフズを含めたフットサル3チームがあり、2人は大会でのドリブルやパス、技術などで選考され、10月下旬に県選抜チームに招集。週1回程度の練習会に参加してきた。
 酒本さんはアミザージFCで小学生2年生からサッカーを始め、中学もベロー・ラ日高で男子に混じってプレー。日高高入学後はクラブでマネージャーをしていたが、サッカーをやりたいと選手兼マネージャーとして活動しながら、ゴール・シーフズにも入った。
 チームでは万能プレーヤーで技術面で優れ、シュート力やキープ力が売り。ポジションはピヴォと呼ばれるサッカーで言うFWの位置。特にシュートのタイミングが良いと評判で、点取り家の役目を任されるほか、ポストプレーなど体を張ったプレーも光る。
 川合さんは年長から御坊キックマンFCでサッカーを始め、中学ではサッカークラブがなかったため陸上部に入ったが、中学3年からゴール・シーフズに入って、めきめきと頭角を現し、今ではチームの中心選手として活躍。日高高でもクラブ活動で男子とともに練習に励んでいる。
 中盤のサイドに位置するアラのポジションでスピードのあるドリブルとスタミナ、中央へ通すパスが魅力。速攻でのつなぎ役が多く、局面を打開できるドリブルやパスが評価されており、負けん気の強さも兼ね備え、ライン際までの粘り強いプレーで貢献する。
 大阪や兵庫の選抜チームは毎年、全国でも好成績を収めるチームで2人とも関西大会で高レベルの試合を経験できることに期待しており、県選抜では個人プレーのほか、細かな攻守のフォーメーション、セットプレーなどチームプレーにも磨きを掛けてきた。
 酒本さんは「県選抜は凄いメンバーがそろっているので出る機会があれば、積極的にシュートして点を取れれば取りたいし、セットプレーでも貢献したい」。
 川合さんは「守備の時間が多くなるだろうから、ボールへ体を寄せる速さを心がけたり、攻撃面ではいいパスを通すなどして全力を尽くしたい」と話した。


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新年三社参りに紀道神社などへ観光バス約100台が予約 〈2017年12月21日〉

2017年12月21日 08時30分00秒 | 記事

新年4日から観光バス約100台が訪れる紀道神社


 2018年の恵方が南南東にあたることから、年明けとともに日高管内の神社に京阪神から三社参りのツアー客が大挙して訪れる。小竹八幡神社(御坊市)と紀道神社(日高川町)、道成寺(同)や一部で御崎神社(美浜町)を含むツアーに大手旅行業者から観光バス約100台、約4000~5000人の予約が入っており、紀道神社では地元若中が獅子舞を披露するなどして参拝客を迎える。

 京阪神から、来年の恵方・南南東にあたる県内の神社には多くの参拝客が訪れることが予想されている。そんな中、管内では元日から小竹八幡神社、4日から同神社と紀道神社、御崎神社などと道成寺を訪れる三社参りツアーを大手旅行社が企画。催しなどを行う紀道神社の間野常民宮司によると、4日から19日までの16日間に神戸市、明石市、大阪市などを中心に観光バス約80台、同ツアー以外に約20台の予約が入っているという。
 道成寺の奥の院として由緒ある紀道神社では、これまで県道入口から境内までの町道が狭く、観光バスなどが乗り入れられなかったため、恵方などの三社参りを受け入れられなかった。2年前に境内に通じる町道が拡幅され、大型車が進入できるようになり、大手旅行業者ツアーの依頼が舞い込んだ。
 同神社では期間中、1月4日を最初に10日が最多の21台、成人の日の8日には14台、4日に9台、5日に10台の観光バスが到着。参拝客が到着する午前10時、11時、13時、14時に合わせて地元の三百瀬、南(船津)両若中が獅子舞を披露。本殿に隣接した参集所内には、紀道絵巻のレプリカを壁一面に飾り、自由に見ることができる。境内では、がん封じとして青竹で沸かした御神酒を振る舞うほか神社本殿や紀道絵巻、紀道祭の駆け馬を描いた絵はがき3枚とお札入りの朱印袋を販売。お札には、天皇の后となった宮子姫にちなんだ良縁成就と家庭円満、健康長寿の「紀道三徳」を記している。地元婦人らが豚汁や甘酒の販売も予定しており、参拝客を出迎える。
 紀道神社の間野宮司は「多くの参拝客が訪れてくれるのはうれしいこと。町おこしの一環にもなるし、神社の歴史を知ってもらうことが出来る。恵方に当たらない年にも多くの人が来てもらうことになれば」と話している。

小竹八幡神社も
 元旦から19日にかけてバス約100台が訪れる。これにあわせて御坊市、市観光協会が4日から8日まで同神社にブースを出し、物産販売するほか、市が作成した絵はがきなどを配布して御坊市をPRする。


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印南町制施行60周年記念で庁舎前にモニュメント設置、除幕して祝う 〈2017年12月20日〉

2017年12月20日 08時30分00秒 | 記事

記念モニュメント設置を喜ぶ楠本氏(左)と日裏町長


 印南町制施行60周年記念イベント実行委員会=楠本勝彦委員長=が町役場前に設置した記念モニュメントの除幕式が18日に行われ、楠本委員長や日裏勝己町長らが除幕し設置を祝った。楠本委員長は「新たな気持ちで印南町のより一層の発展をめざす目印になれば」と述べ、日裏勝己町長は「モニュメントに恥じないように町民のために精いっぱい努力する」と新たなスタートに向けて決意を示した。

 モニュメントは強化ガラス製で高さ2・1メートル、幅1・2メートルの長方形。町のシンボルである「かえる橋」をモチーフにした60周年記念ロゴを記しており、15日に設置された。除幕式は実行委員会メンバーや町関係者ら50人が出席して行われ、はじめに楠本委員長は「60年の節目、また新たなスタートラインでもあり、我々町民が新たな気持ちでより一層の印南町発展をめざす目印になればと思っている」とあいさつ。
 日裏町長が「60周年記念の集大成となるモニュメントを設置していただきうれしい限り。モニュメントは庁舎の方を向いてる。60年という歴史を先人が努力を重ねて積み上げてこられてきた、その思いを込めて庁舎の方を向いている。我々もこのモニュメントに恥じないよう職員ともども精いっぱい努力し、町民のために頑張っていくことを誓う」と述べ、楠本委員長、日裏町長、嶋田隆道副委員長、堀口晴生町議会議長、古谷正信副町長、平尾潔司教育長が除幕し、最後にモニュメント前で記念撮影した。
 60周年記念行事は9月に開催した式典、花火大会をはじめとするイベント、今回のモニュメント設置、年明けに完成する式典やイベントの様子を収めたDVD制作で完了となり、楠本委員長は「多くの皆様の協力で心に残る花火、形に残るモニュメントができた」。日裏町長も「町内外から『花火すごかったな』と好評をいただいた。ご寄付をいただいた方々はじめ多くの関係者の力が素晴らしいイベントにつながった」と町民らに感謝した。


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日高町長選に現職松本秀司氏が再選出馬を表明 〈2017年12月19日〉

2017年12月19日 08時30分00秒 | 記事

次期町長選へ意気込みを表明する松本町長


 来年4月17日告示、22日投開票の日高町長選挙に現職の松本秀司町長(61)=当選1回・志賀=が正式に出馬を表明した。18日の町議会12月定例会一般質問で井垣弥議員の質問に答えた。松本町長は、より一層スピード感を持って施策を進め、町民の声を聞きながら、町づくりを着実に進めたいと決意を新たにした。

 井垣議員は18歳までの子ども医療費無料化の拡大、内原・志賀の学童保育所の設置、子育て支援センタークエっこランド充実など子育て支援、学校支援員配置、発達障害等を持つ児童生徒への学習支援、日高中学校改修など教育環境といった松本町長任期中の成果を一定評価した上で「まだ道半ばと捉えている。任期も半年を切った今、出馬の意志を伺いたい」と質問。
 5団体から次期町長選の候補者として推薦された現状を踏まえ、松本町長は「身が引き締まる思い。公約の実現には道半ばだと正直思っている。しかし、就任から3年半、自問自答しながら、無我夢中で誠実に精一杯、町民のため町政に取り組んでこられたと思う」と振り返った。
 防災、地方創生、道路改良など山積する課題を上げながら「引き続いてより一層、スピード感を持って取り組みたい。長期総合計画に則り、町民の声を聞きながら、町づくりを着実に進めたい」との考えを示し「目の前にある仕事を全力で取り組み、次期町長選に立候補し、私の考えについて町民に信を問う覚悟を固めた」と正式に出馬を表明した。
 井垣議員は公約に掲げていた防災コミュニティー公園構想についても質問。松本町長は「子どもたちの施策は待ったなし。私の責務」として教育環境整備を最重要課題に位置づけ、構想を一時保留にした経緯に触れた上で「平時は子どもからお年寄りまで楽しめる場となり、災害時には2次避難場所としても活用でき、魅力ある町づくりになる。多くの財源がかかる施策で、有効活用できる町有地などがあり、見通しが立てば適切な時期を見て検討したい」と継続して取り組む意向を示唆。
 井垣議員は小学校統合問題での町長のリーダシップについて問い、松本町長は「総合教育会議で2校統合という形で確認したが、学校、保護者、関係する皆さんと相談した上で、その中でリーダーシップをもって取り組みたい」と答えた。
 現時点でこのほか、新人擁立も含めた具体的な動きはなく、低調ムードが漂っている。


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御坊市本町商店街に「キハ603広場」盛大にオープン 〈2017年12月17日〉

2017年12月18日 08時30分00秒 | 記事

テープカットでキハ603広場オープンを祝う


 御坊市の本町商店街振興組合(坂井和夫代表理事)が、紀州鉄道紀伊御坊駅近くの踏切そばにある本町3丁目商店街の空き地(元ガソリンスタンドほか約240平方メートル)を整備し、同鉄道から譲り受けた廃車両「キハ603」を保存活用した「キハ603広場」が16日にオープンした。商店街活性化のシンボルとして持ち帰り(テイクアウト)の2店が出店し、子ども文庫を設置したほか、各種展示やイベントも行い、世代を超えた地域交流の場に活用する。

 本町商店街の活性化シンボル、世代を超えた地域交流の場にしようと、空き地にレールや砕石を敷き「キハ603」を置いて車両を保存。車両内は改装し、半分を持ち帰りの店(たこ焼き店、丼物店)が出店し、残りの半分は地域住民が交流できるコミュニティースペースとして本棚を置いて絵本やマンガ、単行本などを揃え、絵本の読みきかせや各種作品展、キハ市など各種イベントを行う。
 オープニングイベントは多くの地域住民が参加して盛大に開催。坂井代表理事が事業経過を報告し「商店街活性化のため色々なイベントを行っていきたい。子どもたちは読書の場、お年寄りの方はおしゃべりの場として活用して下さい。出店した2店は若い人ががんばっているので、毎日でもお越しいただき、みんなで盛り立てていただきたい」とあいさつ。
 来賓の龍神康宏副市長、吉田擴御坊商工会議所会頭、中村裕一県議、田中達也日高振興局長が「キハ車両を活用し、日本一の商店街になるよう頑張って下さい」と祝辞。車両を譲渡した佐納雄彦紀州鉄道御坊事業所長が「キハ車両をコミュニティーの場として活用いただけるのは本当にありがたいこと。この車両をいつまでも愛して下さい」と述べた。
 施工の(株)サンクリエーション=角幸彦代表取締役、薗=に感謝状を贈呈したあと、坂井代表理事や来賓がテープカットでオープンを祝った。餅まき(90キロ分の餅、お菓子)に続き、出店した「Takoyaki Musha」(営業時間午前11時~午後6時)、軽食亮「Ryou」(営業時間午前11時~午後7時)がオープンし、それぞれ限定100食を100円で販売して人気を集めたほか、市内外の6店・事業者が物産販売を行い、にぎわった。
 事業費は1830万円(うち国補助1201万円、市補助295万円)。キハ車両は塗装や内装作業を行い、前面2枚窓の金太郎塗り(カーブの付いたVの字の塗装)、緑色とクリーム色の往年の姿が復活。5台分程度の駐車スペース、トイレもある。今月末まで広場の愛称も公募しており、採用者にはほんまち通貨1万円分をプレゼントする。


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印南町が昨年度設置した防犯カメラ奏功、容疑者逮捕の決め手に 〈2017年12月16日〉

2017年12月16日 08時30分00秒 | 記事

犯人逮捕の決め手となった町が設置した防犯カメラ


 印南町内で知人女性の軽乗用車のブレーキホース4本を切断したとして由良町の38歳、団体職員の男が器物損壊容疑で逮捕された(7日)事件は、防犯カメラの映像が逮捕の決め手となったが、防犯カメラの一つは町が設置したものだった。防犯カメラは町として昨年度初めて設置したもので功を奏した形となった。

 町は昨年度「犯罪への抑止力はもちろん児童・生徒の見守り、安全確保にもつながる」として県の「きのくに防犯カメラ設置事業補助金」を活用し同町印南地内の町道梅ノ坪水越線沿い町体育センターと印南小学校に初めて設置。今年度も切目、稲原両小学校へ取り付けた。
 今回、容疑者逮捕の決め手の一つとなったのは印南小学校に設けた防犯カメラの映像だ。防犯カメラが設置されていなけらば容疑者逮捕に至っていなかったかも知れず、町は「犯人逮捕につながってよかった」と話している。
 過去に町議会一般質問で4回にわたって「防犯カメラの設置」を訴え、設置を促した玉置克彦議員は「住民の安心・安全を確保するためにもさらに増設していくべき」としており、町も「住民の安全・安心につなげたい」と増設を検討していきたいとしている。


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県下最大規模の日高川町防災センター来春3月完成へ外観工事完了 〈2017年12月15日〉

2017年12月15日 08時30分00秒 | 記事

来年3月の本体完成に向けて外観工事が完了した防災センター


 日高川町が、湯浅御坊道路に隣接した小熊公園に建設中の防災センターは、来春3月末の完成に向けて外観工事がほぼ完了した。現在は内装工事が中心に行われており、年明けから本格的な仕上げの工程に入る。同センターは、約1500平方メートルの敷地に、鉄骨平屋地下1階建てを建設する県下でも最大規模の防災施設。3月末には本体が完成し、4月から駐車場などの周辺整備を行い、平成31年春に竣工する。本体建設費は約5億5000万円。

 日高川町防災センターは、湯浅御坊道路沿いの高台にある小熊公園の約1500平方メートルの敷地に、斜面を利用して地下1階を設けた鉄骨平屋を計画。国の社会資本整備総合交付金事業を活用して平成27年度に設計委託費を計上し、平成28年度の当初予算に本体建築費などを予算化して今年1月18日に着工。まもなく1年を迎え、建物本体の外観工事がほぼ完了した。
 湯浅御坊道路の側道に面した施設西側に玄関を設け、1階正面に通常時に防災研修を行う広いスペース(約800平方メートル)を確保。地震や津波などの仕組みを映し出すスクリーンを設けた「防災シアター」を設置するほか、山間部の多い同町で多発する土砂災害に備え、雨が降ってから山などが崩れる仕組みを学ぶ模型などの展示コーナー、映像に炎を映し出し、ゲーム感覚で消火活動や水圧をシュミレーション体験できる設備なども整える。これらを活用し、平成23年の台風12号災害や東日本大震災の教訓を踏まえ、近い将来発生が予想される南海トラフ巨大地震などを想定して町民の防災意識向上を図る。
 災害時には、1階の防災展示スペースなど全体を避難場所として活用し、近隣住民など約500人が一時避難ができる。施設南側のベランダ部分には、釜戸として利用できるベンチを設置するほか、斜面を利用した地下部分には備蓄倉庫が設けられている。湯浅御坊道路(緊急輸送道路)に隣接した立地条件を生かし、大地震などの大規模災害時には、救援物資の集積や搬送など後方支援の拠点として、高速道路と同施設を直結できる緊急ゲートの設置などを含めて広域的な活用も見込まれる。
 施工は三洋建設(株)、設計監理は岡本設計事務所。


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日高町で土のうステーション設置進む 〈2017年12月14日〉

2017年12月14日 08時30分00秒 | 記事

池田公民館に設置された土のうステーション


 近年、全国的に突発的な豪雨災害が増えている中で、日高町で、住民が活用できる土のうステーションが増えつつある。スムーズな災害時の対応につなげたい考えで平成28年に初めて町内2区に1カ所ずつ設けたが、今年度は他の3区でも採用。すぐに使えることから、万が一の備えに設置要望が増えているようで、町は他の区でも必要であればと呼びかけた。

 行政機関の対応とあわせて、町民一人ひとりや地域が一体となった自助・共助による自発的な防災力が必要となるため、降雨時の浸水に備えて迅速な対応がとれるよう28年6月に萩原住民公園と中志賀の町立武道館駐車場に1カ所ずつ設置。管内では美浜町のように役場敷地内で備えて申請すれば貸し出しているケースはあるが、地域の公共施設や集会所などで自由に持ち出せるステーションとして整備している自治体はなかった。
 これまでの活用をみると、家屋への台風襲来などで浸水が懸念される場合にあらかじめ設置しているのが主で、畑が一部崩れた際など応急処置的に使うケースも見られた。有効活用されていることから、町が昨年12月の区長会でも呼びかけたところ「近年は突発的な豪雨が多いことから、必要になる」「備えておくことで何かと使えて良い」などと要望が高く、池田区、荊木区、小浦区が申請。設置には県の防災施策に対する補助事業「わかやま防災力パワーアップ補助金」(2分の1補助)を活用しており、10月頃から設置しはじめ、11月中で3区とも整備を終えた。
 ステーションは幅1メートル20センチ、奥行き80センチ、高さ1メートルの専用の籠を用意。日高町のものと分かるように表示し、白いカバーをかぶせており、池田区では池田公民館に2カ所、荊木区は荊木公民館に2カ所、小浦区は小浦公民館と海岸沿い集落入り口付近の2カ所に設けた。災害が発生する前に、あらかじめ土のうに土を入れて置いておくことで、住民自身ですぐに持ち出せ、10キロの土のうで多くて100袋程度を入れておける。
 今月開いた区長会でも設置を呼びかけ、費用は補助金を活用して町が負担するほか、常時設備を利用できるよう維持管理は自主防災会がするとともに周知することなど設置条件を説明。補助金の関係上、採択されない場合もあるが、申請については来年2月28日までに町役場総務政策課(電話63・2051)へ連絡することとした。
 町は「災害時に町職員の対応も限られる場合があり、官民一体となって防災力を高めることが大切。台風が来る前など事前に備えることで防災意識も高まる。地区の要望を聞きながら、今後も増設を考えたい」としている。


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印南風力発電所、来年6月の稼働開始に向けて工事順調 〈2017年12月13日〉

2017年12月13日 08時30分00秒 | 記事

順調に工事が進む印南風力発電所


 印南風力発電(株)=大阪市、牧野真代表=が印南町樮川、羽六両地区にまたがる土地に建設中の印南風力発電所は、来年6月からの稼働開始に向けて順調に工事が進められている。自然エネルギーの普及が進む中、町内初の風力発電施設で「時代に即した施設で再生可能エネルギーの普及につながる」と町にとっては再生可能エネルギー普及効果はもちろん、税収面での効果も期待できる。

 同発電所は、印南町とみなべ町を結ぶ町道(通称・黒潮フルーツライン)近郊の樮川と羽六両区にまたがる町と樮川区が所有の土地27・2ヘクタールに出力2000キロワットの風力発電機13基を設ける。28年から風車を搬入するための工事用道路作りに着手し、敷地造成後の今秋から風車の搬入、設置工事に取り掛かり、13基のうち9基の設置が完了。すでに送電線や通信線の設備工事は終えており、順調に工事が進んでいる。完成後、試験運転などを経て6月からの稼働開始を予定している。
 完成すれば年間総発電量は約5000万キロワットで、一般家庭約1万4000世帯を補う発電能力を備える風力発電所となる。稼働されれば年間の二酸化炭素排出量削減量は2万9000トン(森林の状態と比較して約80倍に相当)と再生可能エネルギー普及効果だけでなく、町には固定資産税が入ることになり、税収面での効果も。風車の耐用年数は17年とされており、1基約4000万円で稼働から17年間で約5億2000万円の税収が見込める。


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御坊市議会新庁舎特別委で執行部が要望、意見集約は次回以降 〈2017年12月12日〉

2017年12月12日 08時30分00秒 | 記事

特別委員会の意見集約は次回以降に


 御坊市議会新庁舎建設調査特別委員会(西本和明委員長、全議員で構成)は11日に開き、執行部が11月末に開いた第3回市民懇話会の概要を説明。この中で庁舎移転時は議会で出席議員の3分の2以上の賛成が必要となる特別議決となることを示して「特別委員会で一定の方向性を出してほしい」と要望。委員から移転候補地案や住民投票に言及する意見が出されたが、議論の集約、方向性のとりまとめは次回以降に持ち越した。

 庁舎を移転する場合は条例改正が必要。通常の案件は議会で出席議員の過半数の賛成で可決されるが、庁舎所在地を変更する移転は、出席議員の3分の2以上の賛成が必要となる「特別議決」となる。執行部は「場所についてはいろんな意見があるのは当然。市民の声を聞くために懇話会を設け、議会の方でも特別委員会を設置していただいた。特別議決を要する重要案件だけに特別委員会で一定の方向性を出してほしい」と要望した。
 移転派の委員から「現地で建て替えるなら、この周辺をどうするのか方向性を示してほしい。今でも旧御坊町は空き家率が高く、市役所が新しくなっても周辺が寂れてはどうしようもない。10年先、20年先の具体案を出してくれるのなら現地でも何も言うことはない」「来庁者アンケートで約500人の意見を聞いたのはいいが、市民の意見を聞くために住民投票をやってもいいのではないか」との意見があった。候補地案として御坊保健所周辺、湯川中学校北側の九海士の里も出た。
 この日は意見を出すだけおわり、意見の集約、とりまとめは次回以降に持ち越した。委員会内は依然として現地、移転の両論あるが、現地建て替えに理解を示す委員の方が多いとみられる。西本委員長は「それぞれに調査、研究し、いろんな意見を出してもらえばいい」と述べた。
 執行部は現地建て替え方針を示し、規模は7000平方メートルと想定。事業スケジュールは国の緊急防災・減災事業債(浸水区域外への移転)と公共施設等適正化事業債(現地建て替え)のどちらを活用するにしても、その期限が2020年度末であることから今年度中に基本構想、18年度に基本計画と基本設計、19年度に実施設計を策定し、20年度から21年度にかけて建設、22年度供用開始をめざす考え。


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