熊本・天草釣り三昧日記

海山温泉観光グルメ中心、熊本の漁業好き会社員のブログです
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もうひつとの轟水源の話

2008-10-27 10:20:15 | 温泉・観光
轟水源は肥後三名泉の一つに数えられ、宇土市指定の史跡文化財に選ばれていますが、他の水源では追従できないものがあります
それは...300年以上も利用され続けている江戸時代からの上水道が、ここ轟水源を源として宇土の街に向けて整備されている事です。
昔から宇土地方は有明海に面しているために、井戸を掘っても塩分が混じってしまうため、飲料水には恵まれない土地でした。
そこで宇土藩第二代藩主である細川行孝公は、正保3年(1646年)に、轟水源から延長4.8kmにも及ぶ松橋焼の陶管(直径20cm、長さ43cmの円筒型)を連結して埋設した大工事を行なったと言われています。
陶管敷設から100年後、痛み破損の為水漏れが頻発するようになったので、当時納めていた6代細川興文公が土管を網津産の馬門石(まかどいし)製の石の樋管に取り換える大改修を行いました。
写真では解りにくいかも知れませんが、川に掛っているのが新しい石の樋管です。
この管は「コの字型」にくり抜いた石に板状の石を被せ,その繋ぎ目を接着剤で接合したものです。
石の樋管は壊れにくく、また組み合わせ式の管を採用したことにより維持管理が非常に楽になったといいます。
現在、轟泉簡易水道組合が管理していて、近隣住民約120戸の生活用水としていまだ使用されており日本に現存する最古の上水道となっています。
江戸時代の水道設備が今なお地元の人に大切に利用されているのは凄いことですね。