日本聴導犬・介助犬訓練士学院の学生ノート

(福)日本聴導犬協会付属・訓練士学校の学生によるブログです。

67.第4期 協会付属「日本聴導犬・介助犬訓練士学 院」が入学されました

2012-03-20 14:18:07 | Weblog
ボク(代表犬だいすけ)の協会では、日本で初めてアカデミカルな講義を取り入れた日本聴導犬協会付属「日本聴導犬・介助犬訓練士学院」(以後学院)を2009年2月に開校しました。
 2012年2月に入学する 第4期生が入学されました。授業は1年間で、ちゃ んと講義のレポートを提出し、年数回の訓練試験にも合格すると(福)日本聴導犬協会から准訓練士資格が授与されます。
 学院では、目線をユーザーさんとボクたち補助犬に合わせた訓練をしています。例えば、補助犬はユーザーさんの日常生活のすべての場面に組入れられるので、訓練士の卵となる学院生は腰に候補犬をつなぎ、自分の体の動きに犬たちが自然に合わせるような訓練をするんです。見た目は奇妙ですが、いちいち指示や命令をしなくても、人の行動に合わせられるようにボクたちを育てることが訓練士の役割なんです。

 1日に何度か、協会犬同士で遊んだり、フリーランの場所で走りまわったりできるけど、一般的にフラフラ散歩といわれる時間はボクたちにはないんです。ボクたち補助犬候補犬では、協会から1歩出たとたん、きちんと人の横について歩かなくてはなりません。訓練に協力してくださる宮田村村民会館→JA宮田店などの最寄スーパー→車で駒ヶ根か伊那へ行って、 伊那バスに乗り→その後に飲食店で訓練士が休憩する場でマナー良く待ち→車で帰ってくるというのが、訓練コースなんです。各地の学校などから研修を目的に来てくれる若者たちも、ビックリするほど1日中、訓練なんですよ。でも、これってユーザーさんにとっては日常の生活で買い物に行ったときには普通のパターンでしょ?
 訓練士は、補助犬ユーザーさんがどうやって生活しているか。何を望んでい るか。それらの行動が、ボクたち犬の視線や体高からは、どう映ってどう感じられるのかなどを想定して、訓練方法を創っていかなければならないんだ。
 訓練士は海外では「アーティスト」または「クリエーター」と呼ばれるほ ど、想像力が必要なんだって。
 ボクたちは元捨て犬だけど、600頭に1頭の割合で補助犬に育てられます。その育て方は家庭犬とは違うかもしれないけど、協会のスタッフやボランティア、学院生から愛情をいっぱいかけられて育ってます。それが一番大事なことかな。
 ボクたちを補助犬に育てて、障がいのある方の幸せのお手伝いをしたいと思 われる第5期の入学生をお待ちしております。


準教授 だいすけ


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