手の平から読み取る情報よりも・・・目で見て耳で聞く情報が多いような気がしても・・・
足の裏から伝わる感情もバカには出来なくて・・・
裸足に草履の暮らしから、程遠くなって来てしまうと・・・
体に最初に触れる場所は・・・五感の一番遠い場所に仕舞い込まれてしまう・・・。

手や足を器用に使って草鞋を編んで・・・指で土をつかんで力強く歩く・・・
電車に車で・・・ちょっとそこまでと、歩く大切さを思い出し・・・
朝昼晩と・・・たくましく歩く人も増えたけれど・・・
歩くしかなかった暮らしに選択肢は無く・・・便利な中に工夫の幅は狭くなってしまったのかも・・・。

ひと抱えもある太い梁や柱を・・・2階の屋根の上まで持ち上げるには、1人の腕だけでは無理でも・・・
クレーンも無い頃のほうが・・・遥かに太い梁を棟上げして・・・
電動の工具も無い頃のほうが・・・手刻みで予想も出来ない加工が生まれて来たのは・・・
何もない中だからこそ・・・歴代の職人さんが、思い悩んで・・・
必要に駆られて・・・繋いで来た技が、時間と共に成長出来たんだと思います・・・。
一つ時代で生まれなかった出来事が・・・10年繋がり進化して・・・
50年成長して生まれ変わり・・・100年経っても色あせない技術になって来ました・・・。
本気で消えてしまうその技術は・・・今、まだ・・・ここに残されています。