暗闇検校の埼玉県の城館跡

このブログは、主に、私が1980年代に探訪した中近世城館跡について、当時の写真を交えながらお話しするブログです。

羽尾堀の内(滑川町)

2019-02-25 21:37:34 | 城館跡探訪
今回は、滑川町の羽尾堀の内について記事を書きたいと思います。

調査日は2019.01.23です。

羽尾堀の内は、羽尾神社の境内とその周辺地域を含みます。



羽尾一帯は謎の人物、羽尾恒儀(はねおごうぎょ)こと藤原恒儀(ふじわらつねのり)が治めていた地域らしく

地元では伝説的人物として知られています。



以下にも由緒ありげな石碑が格好いいです。



羽尾神社本殿です。



羽尾神社本殿一帯は周囲よりもかなり高い場所にあります。



羽尾神社周辺は、広範囲を掘りで囲まれています。

農業用水の整備事業に伴って、U字溝などに替えられていますから、そこを感じる勘が大事です。

まず、本殿脇に土段があります。





ここは、何か構築物っぽいですね。

ただ、館跡に関係するのかは微妙か?

もしかしたら儀式などを行う平場だったのかもしれません。






本殿裏に空堀があります。









空堀の向こうには平場があるのがわかりますが、ちょっと入れそうにもありません。

さらに奥にもう一本空堀があって、堀の内内は少なくとも3つに区分されていたようです。

神社の脇にも水堀跡があります。





ここは非常にわかりやすく遺構です。


本殿裏の空堀を横から撮影します。






社殿脇の水堀跡に戻ります。




畑の隅に墓地がありますが、この墓地のところに、もう一本、社殿裏の空堀と同じような空堀があります。




社殿裏には、畑と荒れ地があります。







この畑も堀の内の中に含まれています。


この道は山側に折れますが、この道沿いの側溝が堀の内の堀あとであります。

これは、地元の方にご教示いただきました。






この辺りまでが堀の内ということで、ここを進めば神社にたどり着くのかな・・・。



羽尾堀の内の訪問は80年代から、2度目なのですが、改めて歩いてみるとかなり大きなものでした。

今回の調査では、地元の方に多くのご教示を受けました。