花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

大真名子山は冬だった

2010年11月03日 | 登山
前回、大真名子山に登ったときは、体調が悪く山頂を極めただけで下山した。
今回は、三角点を探す目的で、再び大真名子山に行った。
朝の5時半に光徳に着き、林道に入ったらいきなり倒木が有ってびっくりした。
何とか移動しようとしたが、びくともしない。
やむを得ず、脇をなんとかすり抜けた。
志津林道に入ると、粉雪が舞い、道は凍り付いている。
6時頃、志津乗越に着いたが、すでに先客で駐車スペースがない。
少し戻って道路脇のスペースに止めた。

見上げると男体山の上は、雪雲がかかって吹雪いている気配だった。


雪と氷の志津林道。


見晴らしの良い尾根にある三笠神像

最初はうっすらと粉雪のつもった唐松と笹原の登山道を登ると、最初に八海山神像がある。
そこからはコメツガなどの針葉樹の樹林帯になり、悪路の急登が連続する。
いい加減登った頃に、見晴らしの良い尾根があり、そこに祭られているのが上の三笠神像である。


三笠神像の後に廻ると、雄大な展望が開ける。
右手前は光徳方面、左前方は戦場ヶ原、奥は白根山を盟主とする山々だが、雪雲がかかって
かなり荒れ模様に見える。


頂上には、衣冠束帯の蔵王権現が祭られている。左に見えるのは太郎山

頂上の手前に、日光三険の一つと呼ばれる難所がある。
後の二つがどこなのか知らないが、クサリとハシゴの険しい崖を登る。
ご丁寧に「千鳥返し」などと名札が下げてある。
前回はそれ程でも無かったが、雪で滑る今回は、下りに難儀した。

途中で温度計を見ると氷点下6度であった。
寒い訳である。
頂上に着いたら、ひゅーひゅーと風も鳴って、体感温度は一気に下がった。
相変わらず粉雪がチラチラと舞っている。
しばらく休むつもりだったが、寒くてとても休んでいられない。

早速GPSを取り出して三角点を探した。
どうやら蔵王権現の前から、岩を乗り越えて太郎山に近い尾根上に有るようだ。
確かに、かすかな踏み跡が続いている。
だが、石楠花などの木々が覆い被さり、藪こぎを強いられた。
あげくに石の間には、ポッカリと穴が開いていたりする。
雪が積もったらこれはヤバイルートになる。

やっと三角点にたどり着いた。
三角点と、廻りの景色を写真に納めて、早々と引き上げた。
神社の前に戻ると、風も幾分弱まったので、暖かいコーヒーを入れた。
何気なく南東方向を見ると、なんと影絵のような筑波山が霞の中に浮いていた。

山頂で記念写真を撮り、長居は無用とばかりに下山した。
下山の途中で単独の男性に会った。
今日、大真名子山に登ったのは、おそらく足跡のあった一人を含めて、3人だけだったろう。
志津乗越に着いたら、12時頃だったが、朝よりも車が沢山有った。
林道の雪も溶けていた。
光徳に下っていくと、唐松の落ち葉が道を染め、唐松の影が尾を引いていた。



追記 地名に誤りが有りました。光徳を古徳と書いていましたので訂正いたしました。
   申し訳ありません。