花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

思い出の登山・思い出の花・尾瀬その一

2009年12月25日 | 登山
今年6月8日、尾瀬の御池に前夜から車中泊して、段吉新道の大橇沢に咲くという
トガクシショウマを見に行った。
前の日は、尾瀬の田代山の山開きに花友達と参加して、イワナシの花を見に行った後
自宅に帰る花友達と別れて、檜枝岐村の御池駐車場まで突っ走ったのである。


6月初旬の尾瀬は、まだ残雪があるくらいなので、夜になると冷え込みが厳しい。
最初は毛布をかぶって寝ていたが、あまりの寒さに夜中に目が覚めた。
隣の車は、エンジンをかけて暖をとっているのか、エンジンのうなる音がした。
御池ロッジの隣のトイレに行き、車に戻る時には身体が冷え切ってしまい、ふるえが止まらない。
これはヤバイ、あわててポットのお湯でコーヒーを作り、身体を温める。
トランクから寝袋を取り出し、防寒着を着込んで潜り込んだ。

窓から空を見上げると、満天の星空が見えたが、寒々しい感じがするのだった。
時折、夜中に走ってきた登山客のライトが、まぶしく差し込んでくる。

ガヤガヤという人の話し声で目が覚めた。
どうやらいつの間にか眠ったらしい。時計を見ると4時半である。
外を見ると、すでにしたくを終えた登山客が歩き始めている。

私も身支度を済ませ、コーヒーとパンの朝食を食べ、バナナ一本流し込んで顔を洗いに行った。
外は相変わらず寒く、ピーンと張り詰めたような冷気がある。
しかし昨日の田代山とは違って、青空が広がり始めていた。
まもなく陽が昇るのだろうか、空の一部がオレンジに染まっている。

カメラを三脚にセットして、駐車場の一番奥にある登山口に向かう。
広い木道を行くと、すぐに燧ヶ岳の登山道と別れ御池田代の湿原に着いた。

御池田代湿原、リュウキンカと水芭蕉が咲いていたがピークは過ぎている。


リュウキンカの花、ピークは過ぎているが黄金色に光っていた。


ミズバショウも時期的にはピーク過ぎで、傷んで巨大化した物が多いが、中には
こんな清楚な花も有る。


広い木道が続く御池田代、この辺までは車いすでも入れるかも。


しかしこのような花の多い場所は、いきなり一本道の古い木道になってしまう。


尾瀬と言っても、人気が有る尾瀬ヶ原とは違って、燧裏林道は静かな木道歩きが楽しめる。
じっくり花を眺めながら、花友達を連れてきたなら、どんなに喜んだ事だろうと思う。

その二に続く


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