夕暮れのジレンマ
「泥む」(なずむ)とは、障害が
あって、進むことができない状態
です。
暮れようとしているのに、暮れる
ことができない空・・・・。
夏の夕方は、特にそんな感じが
します。
ゆっくりおりてくる闇の中、家路
につく人々が行き交う街。少し
ずつ変わっていく空の色のように、
焦燥感と安らぎの入り混じった
複雑な気持ちが胸をよぎります。
やり残したことがあるようで、そ
れでいて、終わった仕事にほっと
している。
でも、まだ夜は長くて、何かをしな
ければ眠るにもったいない。
暮泥む空は、そんな胸のうちを映し
出しているようです。
駆け足で通り過ぎようとしている
足をふと止めて、空を見上げて
みませんか。
暮れそうで暮れない、あなたの
心が映っているかもしれません.