ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

涙と カクテル”フレンキス"

2019年12月04日 19時44分38秒 | owarai
放課後の長い時間を私はひとり、
学校ではなくて、町のはずれに
ある図書館で過ごすようになっ
ていた。

いつ閉鎖されてもおかしくない
ような、さびれた図書館だった。

日曜の午後、たいてい四時過ぎ
くらいに、西陽がまぶしくなっ
て私が席を移動したあとか、移
動する直前に、彼はふっと姿を
現した。

そうして、まっすぐに、私がそ
れまで座っていた椅子を目指し
て歩いてくる。それからそこに
腰をかけて、ぶあつい本を開く。

「こんにちは、あの・・・・」
ある日、思い切って、私の方か
ら声をかけてみた。

どうしていつも、ここに?私の
座っていた場所に。ここ、まぶ
しくないですか?
訊いてみたかったけれど、そこ
までの勇気はなかった。

声はかけたものの、何も言えな
くてもじもじしていると、彼の
疑問文が飛んできた。
「きみの方こそ、どうしていつ
もこの席に?」

そのあとに言った。目を細めて、
まぶしそうに、私の胸のあたり
に視線をのばして。
「ここ、僕の指定席なんだけど」

そんな風にして、私たちはぼつ
ぼつと会話をするようになり、
日曜ごとに図書館で「デート」
をするようになった。

デートだと思っていたのは、
――名づけていたのも――私だ
け、だったと思うけど。

あの、もしもよかったら、この
本」ある日、思い切って、私の
方から「告白」をしてみた。

好きです、つきあって下さい、

なんて言えるはずもなく、その
代わりに私は、私の気持ちを代弁
してくれているかのような恋愛
小説を選んで、彼に差し出して
みた。

「きれいなほうがいい」。

2019年12月04日 13時21分28秒 | owarai
“男の人ってお化粧した顔
より
素顔のほうが好きなのか?“

彼が素顔がいいなんて言って
いるとしたら、よほど化粧の
下手な女性とばかりつきあっ
てきたか、

タテマエでしかものを言わな
い男性かのどちらかです。
下手な化粧なら、素顔がいい
に決まっています。

精神的にも、肉体的にも、
もっときれいになろうとい
う意志をなくしたらおしま
いです。

ある大女優が、お化粧をし
た時が本当の私だと言いま
した。

女性はみんな女優なのです。
たとえ一緒に暮らしていて
も、化粧中のところを覗か
ないの大人の男性のエチケ
ットです。

どんどん騙されたいと男性
は思っているのですから。

放念×28  「ナミダの威力 」  

2019年12月04日 12時43分57秒 | owarai
・「お幸せに」の法則
別れた恋人の幸せは、とりあえず
自分が幸せになってから願う。

・ナミダの威力
女の涙も3度まで。
女の涙も30歳まで。

・予想外の法則
物凄い修羅場を覚悟していると、
意外にカンタンに事がおさまった
りする。

・手編みセーターの法則
1針ごとの愛情と執念が込め
られている。

・ラブレターの法則
1、 夜中に命がけで考えた
LINEほど、翌朝読むのに耐えられ
ないものはない。
2、 送信したとたん、猛烈に書き直し
たくなる。

・SNSの法則
会ったら終わり。

「遠 恋」 ―刹那―Ⅳ

2019年12月04日 12時03分55秒 | owarai
このひとには「確信」という
言葉が似合う。
その時、そんなことを思った
記憶がある。
生まれてからきょうまで、数え
切れないほど多くの人とすれ
違い、出会いと別れを繰り返し
てきた。

これからも、それは繰り返され
ていくだろう。

おそらくこの世には、別れの来
ない出会いはなく、永遠に変わ
らないものなど、何ひとつとし
て、ないのかもしれない。
にもかかわらず、あのひとは今
でも、わたしにとって唯一の
「確信」であり続ける。

あのひとは、晴れた海。この世
でただひとり、わたしに「確かな
ものはある」と、信じさせてくれた
人。

「おなか、空いてる?」
「空いていない」
「喉渇いてる?」
「乾いてない」
「行きたいところ、ある?」
「アメリカ」
あのひとは笑った。声をあげて
「じゃあ一緒に行くか」。
それからあのひとは、搭乗券に目を
落として。言った。

「あと十分くらいは、一緒にいられ
るかな」
ひとりごとのようにも聞こえた。

ああ神様と、わたしは思った。時間は
止められない。わかっているけれど、
神様、どうか止めて欲しい。
止まって欲しい。一分でも、十秒でも
いいから、止めて。わたしたちの頭上
で。

「飛行機でも、見にいくか」
あのひとは呟くように言い、わたし
は小さく頷いた。
エスカレーターに並んで乗って、展望
ロビーまで上がっていった。わたし
の躰は、あのひとの躰に、引き寄せれ
たままだった。

「まるで恋人同士みたい?」
わたしが問うと、あのひとは答えた。
「恋人同士だよ。文句ある?」
エスカレーターに乗っているあいだ
に、交わされた会話はそれきりだった。

【恋の作法】 ―Ⅲ―

2019年12月04日 09時57分23秒 | owarai
じゃ お別れね、
あなたのこと 一生忘れないわ
と別れぎわに女がいう

実はイヤでイヤでたまらない
やつなのだ
男はごく善意にくいさがり
やがて 新しい恋にいどもう
とする。

    ※
「男にとってウソがどれほど
必要なもので、
しかも助けとなるものか、
女と医者だけが知ってる」

『宇宙食』

2019年12月04日 08時49分23秒 | owarai

〇宇宙食
味オンチの新妻が、栄養価計算に
基づいて作った料理を、ふなれな
夫がけなげにほめる言葉。

〇愛妻弁当
男は一歩外へ出ると七人の〇〇が
いるので、イロっぽい女子社員
撃退用特大「売約済み」バッジ。

〇フランス語のメニューとワイン
選び
「統計と確率」の実験試料。
勘が頼り、ワインの価格とその夜
の期待値は比例する。

〇ドックフード
スーパーマーケットで、超特価の
ビスケットをつかんだ途端に、
近所のおしゃべり奥さんと目が
合った場合、あざやかに言い放つ
言葉。

〇おじやと雑炊の違い
冬の夜、古女房が作ってくれるの
が、おじや。夏の夜、クーラーか
けて彼女が作ってくれるのが、雑炊。



優しさと同じくらいの孤独がある。 <「鍵」

2019年12月04日 05時11分12秒 | owarai
自転車を止めて、ちょっとかが
んで、
鍵をはずすという「君」の一連の
動作を見つめながら、そばを通っ
た。

その存在を全身で感じながら、け
れどそんなことは少しも態度に
表さずに、歩き去った。ほんとう
は、立ち止まって、彼の視界を
ほんのわずかでも揺らしたかった
のに・・・。

自転車の鍵をはずすのにかかる
時間の長さ。一瞬というほど短く
はないけれど、あれこれ考えたり
勇気をふりしぼったりできるほど
長くはない。

「あっ」と思ってから「ああ」と
心のなかでため息を
つくまでの、小さなドラマ。

“午後ひとり自転車の鍵を
はずしいし

君の視界に立ち止まれざりき“


YouTube
Marcos Valle, Stacey Kent - Amando Demais (Video Ao Vivo)

https://www.youtube.com/watch?v=7IJPlLQCyl0