余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

裏腹の

2022-02-12 23:19:09 | 綾取りの塔(短歌)
裏腹の
胸を抱いた
手のひらに
ぽろりとはみでる
有り様だった
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まるをかく

2022-02-12 23:16:10 | レターの膜(短歌)
まるをかく
その単純な
行いは
複雑に満ち
またはかろく
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リトル・バイ・リトル

2022-02-12 17:48:12 | マイブック(さ)
「リトル・バイ・リトル」
      島本理生 著

はじめてこの作家の本を読んだ。
とてもここちいい。
小説の内容もそう思わせるのだろうけれど、
胸に落ち着かせる言葉と文章。
子供のころの場面たちは、
大人になってみると感慨深くなる。
そこがまた立ち止まらせてくれて、
深くしみこんでいく。
主人公は高校卒業のふみ、
それから妹のユウちゃん、母の三人家族。
三人のゆるやかな会話と柔らかな切実が、
ポンポンと跳ねるように
ひとつずつの現実を夢に変えていく。

真理はシャボンのように、
息を吹きかければいくつもでてくる、
世界の繭となって。


雪は心を塞いでくれて、雪は体を沁み込んでいき、
雪は静かに降るもので、基本的に閉じ込められた白い世界。
英語は苦手。リトル・バイ・リトル。
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