雪の肌
冷たさの暖かさ
霧がでて
靄がかかる
肌に熱がともり
朱々とたつ
修羅になる
猫を跳び越え
鳩を飛び越え
遥か遠くに獣が見える
融合していく
修羅がゆく
激しく修羅になっていく
立ちつくす影
赤い手の平
黒い足裏
歩く
歩く
枝分かれてて
修羅
ミミズある
手の平ほどのミミズある
雨の日
みょうちくりんでエロチック
土に帰る
あるいは干乾びる
あるいは喰われ
あるいは食され
ミミズ千切れて
土に帰る
ミステリーに雨が降る
実現のミステリー
ドアのノック、電話のベル
時計のアラーム
虎は月を見る
月は赤く
一息の咆哮のあと
虎は空を飛ぶ
そこに雨は降らなかった
いまここに雨は降る
春のいま
そそぐ光
光は明日と未来へと
雨は弱く優しく降っている
雨のおかげで眠気が訪れ眠れる
虎ふわりと鳴く