そこここに
恋が降るね
手品のよう
目をつむって
花束をひろう
「犬とハモニカ」
江國香織 著
ひさしぶりに江國香織作品を読んだ。
やっぱりいい。
なにが好きなのだろうか。
結末はけっしてすっきりとしたものではないものでも
好きだ。
この場面、あの場面それぞれが散りばめられている。
星々いや、星々が地上におりて花々になったような、
そんな感覚。
そう感覚にフィットしてしまうのだろう。
6つの短編。
犬とハモニカの群像も好き。
ピクニックの夫婦のゆるやかなさざめきも好き。
アレンテージョの二人の言葉、会話、
見た壁一列に並ぶ八人の老女。
ものがたりたち。