やわらかな
砂を踏んで
さらさらと
雲間の光が
あたるこの場所
「たそがれてゆく子さん」
伊藤比呂美 著
日々をおう。
いや日々をおっていく。
日々を綴っていく。
いや綴っている。
ズンバを踊り、犬の散歩をし、テレビドラマを見て、
夫の介護をし、夫が死に、一人になり、書いて、
カリフォルニア、熊本、東京とあちこちを行き、
子供とふれあい、夫のことを思い、考え、
お金のあれこれもあり、植物に水をあげ、
セックスのことももちろん思考に入れ、性を生きて、
熊本地震はあり、瀬戸内寂聴さんと対談し、
あたしはあたし。
熊本に行けばあえた石牟礼道子さんは亡くなって。
詩人伊藤比呂美節で生活を書く。
最後に三編の詩があって、詩人を垣間見る。