余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

鞠子はすてきな役立たず

2023-02-08 23:57:27 | マイブック(や~わ)
「鞠子はすてきな役立たず」
      山崎ナオコーラ 著

夫、小太郎と妻、鞠子の物語。
小太郎は働かざるもの食うべからず、という父の教えを受けて今がある。
鞠子の性格は人付き合いは苦手で、おおらかに広々と世界を俯瞰している。
そしてなにより主婦という仕事を生業にしたい望みがある。
アルバイトの仕事をしながら趣味に自分を見出そうとしている。
子供は授かりたいとは思う二人だが・・・。
人が生きるということはなんなのだろうか。
働くとはなんなのだろうか。
趣味とはなにをさすのだろうか。
やわらかく問いかける。
ふたりの掛け合いがなんというか心地良い。
対等の、性をなんとなく省いている感じが心を添わせる。
そういえば”美しい彼女”の夫婦の掛け合いもそうだった。
来たか、来たよ。
ふたりの会話が好きだった。
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散らばった

2023-02-08 00:48:06 | レターの膜(短歌)
散らばった
ロマンチックな
ほしぞらに
飽くことのなく
見詰め眺める
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さいはての彼女

2023-02-08 00:45:56 | マイブック(は)
「さいはての彼女」
      原田マハ 著

疾走感がほとばしる小説。
短編4つ。
何かにつまずいた女性たちが旅にでて、
見て聞いて感じていく。
たとえば女満別。
旅は日頃感じていたものを新たにしてくれる、
まったく新しいものに出会うこともあれば、
これまでのことを見詰め返し、一変することもある。
どれも風を感じるし、どの短編もいいのだが、
最後の物語は好きだ。
一番目の短編と物語は続いている。
その最後の短編は風をもっとも吹かせてくれた。
不安や迷いがふっとスピードでかろやかな風と
なっていく。
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