離れた肉体と裏腹に
心はあなたに吸い寄せられる
明るい色彩なの?バラ色は
まるでここは空気の固まり
つなげた手は音がなっていた
けれど今はきこえない
たくしあげる糸は頼りないし
結局どことつながっているのかも
全然わからない
今日隣に座っていた子は
ノートにびっしり文章を書いていた
一文字一文字拾い上げるよう
黙読していた
確かにそれは文章だった
日記なのか小説なのか
または詩なのか
記憶はむちゃくちゃ鼓動をふるわせる
動揺の一歩先へ
つんとすました世界があり
優しさに包まれた世界があり
世界は砂で出来ている
砂に埋もれて眠くなる
無垢に流した喘ぎは
自身の周りに柵をつくる
バベルの塔か
タナトス、ヒュプノス、レーテー、
あの人を掬い上げなくちゃ
あの日、あの時の忘却の
目覚めのキスを救わなくては
小声で友よ