いよいよ桜が京にやってきた。
全国に桜の名所は数あれど、
三方山の京都盆地がピンク色に染まっていると言っても大げさでないほど
京都はその数郡を抜いて多い。
晴れやかだけど、パッと咲いてあっという間に散ってしまう桜ですが、
今や日本に咲く多くは染井吉野です。
これはオオシマ桜にエドヒガン桜を接木して出来た人工的な品種。
明治の初期に東京の染井村で生まれたと言われている。
成長も早くてその上葉っぱが出る前に花が咲くので
晴れやかで見栄えがするので瞬く間に桜の代名詞となった。
俺の定番、木津川と淀川が合流する宇治川の背割り堤は
50年ほど前は松並木の街道風景で
その上流の流れ橋とともに時代劇の格好のロケ地だった。
それが松喰い虫の被害で全滅し
その代わりにソメイヨシノが植えられた。
いまや一キロ以上も続く見事な桜のトンネルです。
しかし、ソメイヨシノは成長は早いが寿命も短い。
100年と言われている寿命も最近では50年でも危うくなって来たという。
日本に昔から根付く桜は大まかに、
ヤマザクラとヒガン桜、オオシマ桜の三つの系統がある。
里桜も糸桜も、八重桜も枝垂桜もほとんどがヒガンザクラの亜種です。
古くから知られる桜の名所は派手さはないが、
しっとり落ち着いたこれらの伝統的な桜が咲き誇る。
一方ソメイヨシノは華やかだけに大もてですが、
やっぱり歴史が浅く深みがない。
俺自身も、山桜やヒガンザクラを席巻してゆくことになぜか虚しさを覚える・・
花見が梅から桜に取って代わったのは江戸の中期頃から
一般庶民が桜の花見をするようになったと、
京の古い案内書にも桜処の記述はあるが花見の記述はない。
延宝2 (1674)年に刊行された「山城四季物語」に清水の花見の図が、
その後、安永9 (1780)年に「都名所図会」が刊行され、
京都の名所をイラスト入りで案内して爆発的に評判を得たが、
その後編に御室の花見の図が、
この頃から書物や絵巻に桜の花見がよく登場する。
俺の定番は・・まずはおけいはんで四条ないし五条から
高瀬川沿いを二条まで、志津屋でサンドイッチを仕入れて
鴨川沿いを丸太町まで琵琶湖疏水に沿ってインクライン、
南禅寺、若王寺、哲学の道を北上高野川から松ヶ崎へ、
松ヶ崎から疎水辺りを鴨川まで、
夕刻の鴨川左岸を三条辺りでドボン!!ってカンジ
この間ずずっーと桜が山盛り、
ソメイヨシノに山桜、枝垂桜に八重桜。
夜の祇園は綺麗なお姉さんの花が満開です。
こんな贅沢な花見は京ならではですなぁ~