今日の日経朝刊の「喪友記」の加賀乙彦さんの文章で、倉橋由美子さんが亡くなったことを知った。ブログなどで「倉橋由美子」を検索するといっぱい出てきた。でも、そこで触れられている倉橋作品は、「パルタイ」「スミヤキストQの冒険」「アマノン国往還記」など。これらの作品は文庫本などで持ってはいるけれど読む気にはなれなかった。
僕が楽しんで読んでいたのは、「夢の浮橋」「交歓」「城の中の城」などの桂子さんが出てくるシリーズだ、
桂子さんは、出版社の社長の娘でお金持ちで、教養があって、そしてなにより大輪の花のような美人なのだ。桂子さんは付き合っていた幼馴染の男性とは、近親相姦の疑いがあり結婚せず、大学紛争のとき毅然と対処した大学教師と結婚した。その夫(たしか実家が禅宗のお寺だったはずだが)がフランス留学中にカトリックの洗礼を受けたと知った桂子さんは、「神を信じるなんて情けない。理論闘争をしてそれでもまだ神を信じるなら離婚だ。」とばかりに、多妻主義者の無神論者からレクチャーを受ける。
桂子さんは理知的過ぎて情に欠けるのではないかと思うが、この小説の知的雰囲気はすきだ。桂子さんがお客を食事でもてなす時の、用意したバックミュージックのリストをみて、そのCDをそろえたものだ。ストックハウゼンとかノノとかステーヴ・ライヒとか私の趣味を超える現代音楽ばかりであった。といっても音楽に特に趣味があるわけではないが。
僕が楽しんで読んでいたのは、「夢の浮橋」「交歓」「城の中の城」などの桂子さんが出てくるシリーズだ、
桂子さんは、出版社の社長の娘でお金持ちで、教養があって、そしてなにより大輪の花のような美人なのだ。桂子さんは付き合っていた幼馴染の男性とは、近親相姦の疑いがあり結婚せず、大学紛争のとき毅然と対処した大学教師と結婚した。その夫(たしか実家が禅宗のお寺だったはずだが)がフランス留学中にカトリックの洗礼を受けたと知った桂子さんは、「神を信じるなんて情けない。理論闘争をしてそれでもまだ神を信じるなら離婚だ。」とばかりに、多妻主義者の無神論者からレクチャーを受ける。
桂子さんは理知的過ぎて情に欠けるのではないかと思うが、この小説の知的雰囲気はすきだ。桂子さんがお客を食事でもてなす時の、用意したバックミュージックのリストをみて、そのCDをそろえたものだ。ストックハウゼンとかノノとかステーヴ・ライヒとか私の趣味を超える現代音楽ばかりであった。といっても音楽に特に趣味があるわけではないが。