★「ニューヨーク ニューヨーク」のテーマ曲とともに、今年もニューヨークシティマラソンがスタート。ゲートを越えた先には、ヴェラザノ橋の1mileに及ぶ長い上りが待っている。
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11月2日(日曜日)、今年5本目のフルマラソン、そして今年で5年連続出場となるニューヨークシティマラソン当日を迎えた。ここのところ、東京、ケベック、ベルリンなど、海外遠征地でのマラソンが続いているが、やはり地元のニューヨークシティマラソンが自分のマラソン体験の原点であり、毎年欠かすことのできないメインの大会であることには変わりがない。
ちなみに過去4年間の結果は以下の通り。
2004年11月7日(46歳) 5時間23分21秒 *初マラソン
2005年11月6日(47歳) 4時間24分14秒
2006年11月5日(48歳) 4時間14分59秒
2007年11月4日(49歳) 3時間59分45秒
昨年はわずか15秒差のサブ4死守で、残り10kmからゴールまでハラハラドキドキの展開だったことは記憶に新しい。今年はぜひとも「余裕のサブ4」で走ってみたい、というのが目標となった。
昨年と同様、前日は国際友好ランで盛り上がり、夜は親子丼+梅酒ロックでカーボ締め。さらに昨年からニューヨークシティマラソンの当日に夏時間が終わるようになったので、1時間余分に寝れるというオマケも付き、ほぼ万全な体調で出陣の時を迎えることができた。
自宅を出たのが朝6時。あらかじめ手配していたタクシーで、バッテリー公園近くのフェリーターミナルに向かう。そして7時発のスタテン島行きフェリーに乗り、シャトルバスに乗り継いで、8時少し前にフォートワッズワースのスタートエリアに到着した。
ニューヨーク・アヴェニューの待ち合わせ場所では、前日の国際友好ランで一緒に大声援を浴びた寿司レンジャー仲間がすでに集まっている。風が強く、冷え込みも厳しいので、じっとしていられない。過去5年間の中では2006年が比較的寒かったが、おそらくそれを下回る体感気温のような気がした。
そうこうするうちに、スタート時間が迫ってくる。同じスタートグループの女性2人(ぐっさん+友人のYさん)と一緒に、ブルー・スタート(Wave 2)のエリアに向かった。ちなみにブルー・スタートに振り分けられたのは今回が初めて。3年前のオレンジ・スタート以来久しぶりに、ヴェラザノ橋の上段を走ることになった。
午前10時、Wave 2スタートの号砲。最初の1~2mile、世界最大の吊り橋・ヴェラザノ橋からの絶景はやはり素晴らしい。マンハッタンの遠景を眺めながら、橋の上りはゆっくりとしたジョギングペースで進み、下りにさしかかってから徐々にスピードを上げていく。
01mile 9分21秒
02mile 8分09秒 (17分30秒)
03mile 8分41秒 (26分11秒)
04mile 8分32秒 (34分43秒)
05mile 8分32秒 (43分15秒)
06mile 8分24秒 (51分39秒)
07mile 8分06秒 (59分45秒)
コースの前半は、庶民的な応援で盛り上がるブルックリンの区域。4mile地点あたりからは自分とほぼ同じようなペースで走っているアイリッシュグリーンの衣装を着た女性ランナーのすぐ後ろを走りながら、沿道の声援に応えた。2日後に迫った大統領選挙を反映して「Vote for Obama」とか「Obama Girl」と書かれたシャツを着たランナーもちらほら見かける。
10km地点(6.2mile)を過ぎたところで、いつものようにランナーズ・ハイがやってきた。この状態を利用して、ここまで8分30秒/mileのイメージで走っていたのを、それより若干ペースを速くする。
08mile 8分13秒 (1時間07分58秒)
09mile 8分29秒 (1時間16分27秒)
10mile 7分54秒 (1時間24分21秒)
11mile 8分27秒 (1時間32分48秒)
12mile 8分22秒 (1時間41分40秒)
13mile 8分15秒 (1時間49分25秒)
中間地点 ------ (1時間50分38秒)
8mile地点以降はブルー、オレンジ、グリーンの3つのグループが合流してランナーの人口密度が増す区域だが、昨年のように混雑で立ち往生するような場面は見られない。このあたりはWave別の時差スタートの導入がうまくいったようだ。
ハーフの通過タイムは1時間50分38秒。5週間前のベルリンマラソンとほぼ同じペース。その時の感触がまだ残っているようだ。ここから後半の走り方次第では、自己ベストに近いタイムを維持できるのではないかという希望が出てきた。
プラスキ橋を渡り終わったあたりで、右手に見えるビルに現在の気温が表示されるポイントがある。毎年ここで気温の上昇具合を確認するのだが、今年は11℃。ニューヨークシティマラソンは伝統的に気温が高目になることが多いが、今年は日中も涼しいままで、まさに最高のコンディションだ。
ハーフを越えると、クイーンズからマンハッタンにかけての「後半戦ファースト・クォーター」に突入する。
14mile 8分31秒 (1時間57分56秒)
15mile 8分43秒 (2時間06分39秒)
16mile 9分17秒 (2時間15分56秒) *クインーズボロ橋の上り
17mile 8分23秒 (2時間24分19秒)
18mile 8分27秒 (2時間32分46秒)
19mile 8分33秒 (2時間41分19秒)
20mile 9分01秒 (2時間50分20秒)
14mileから15mileの中間くらいに、某旅行会社の青い旗を目印にした応援ポイントがある。ここで同僚の声援に応えた後、いよいよこのレースで最大の難所の一つ、クイーンズボロ橋へ。
かつてはこの橋を渡り切った時点で文字通りボロボロになっていたのだが、昨年あたりから比較的余裕を持って走れるようになってきた。今年も、上りは9分/mileを少し越える程度にスピードを抑え、下りは再びペースを戻すという冷静なレース運びで、マンハッタン1番街に待機する大応援の嵐の中へ飛び込んで行った。
1番街の上り。18mile付近で支給されたパワージェルを補給し、前半と同じ8分30秒/mileのペースを維持。19mile地点を過ぎたところで、右側前方に「マラソン中毒患者の会」の幟が見えてきた。ここで京太郎さんの愛の声援に応え、ハイタッチ。20mile地点以降のラストクォーターへと向かっていく。
21mile 8分55秒 (2時間59分15秒)
22mile 8分58秒 (3時間08分13秒)
23mile 9分07秒 (3時間17分20秒)
24mile 9分55秒 (3時間27分15秒) *5番街最後の上り
25mile 9分10秒 (3時間36分25秒)
26mile 8分52秒 (3時間45分17秒)
20mile地点で2時間50分台。昨年はここまで3時間かかっていたので、10分速い。この時点でサブ4は余裕でクリア、うまく行けば3時間50分を切れるかもしれないという可能性が出てきた。
あとは、どれだけ最小限の失速に抑えられるか。ブロンクスに突入する頃には、さすがに脚が重くなってきたが、以前に比べれば粘れるようになった。ここからハーレムにかけての21~23mileは9分前後/mileで踏みとどまる。125St.あたりで、「中毒患者の会」のandantinoさんの声援。ここでは、まだ手を振って応える余裕があった。
そして110St.を過ぎて、セントラルパーク沿いの5番街の上りに差し掛かる。ここは正真正銘の難所。何度走っても、ここだけは本当にキツい。とにかく集中して、脚を前に進めることだけを考える。このあたりで「中毒患者の会」のけに~さんを追い抜いたらしいが、もちろん覚えていない。
90St.でセントラルパークに突入。ゴールまで2mileあるものの、ここまで来れば精神的に安心だ。いつもセントラルパークで開催されるレースと同じように、タバーン・オン・ザ・グリーンを目指していけばいいのだ。
40km地点の通過タイムが3時間35分台。ベルリンマラソンより1分速い! ということに気がつく。もしかすると自己ベストも行けるか? もう思った瞬間、ここからは短距離走並みのダッシュ! …というわけにはいかなかったが、それくらいの気持ちで最後の1mileを駆け抜けた。
そして、ゴールタイムは
→→→3時間47分22秒。
な、なんと!
今年5月のNJマラソンの記録を54秒短縮する自己最高記録!
わずか1分弱の記録更新とはいえ、NJマラソンやベルリンマラソンとは比較にならないタフなコースでの達成なのだから、これは快挙だ。
本番を迎える3日くらい前までは、それほど調子がいいとは言えず、正直「今年はあまり期待できないかな」と思っていたのだが、直前になって疲れが回復し、本調子に戻ったようだ。それに加えて、絶好の気候条件に恵まれ、いつもながら熱狂的な沿道の大声援が拍車をかけたのだろう。
こういうことが起きるから、マラソンは面白い。
「ニューヨークシティマラソンはタフなコースだから記録が出にくい」と思い込んでいたが、この日、その認識は完全に覆されたのである。
★スタート前。同じBlue Start(Wave 2)のぐっさん(中)、Yさん(右)とともに気合いを入れる。風が冷たい朝だったので、この時点ではまだ防寒服姿。
★ミニーちゃんに扮したディズニーマニアのIさん。3人の女性ランナー(naokopさん、tamakkoさん、飛脚さん)と一緒に可愛いポーズで記念撮影。
*naokopさんのweb albumより拝借。
★ゴール後(その1)。自己新記録を達成し、満足のショット。
★ゴール後(その2)。「中毒患者の会」のけに~さんと遭遇。セントラルパークに入る手前で追い抜いたらしいが、その時は気がつかなかった。
★打ち上げ晩餐会(その1)。右はミニーちゃんに扮した素顔のIさん。
★打ち上げ晩餐会(その2)。Team New York & New Jersey
★打ち上げ晩餐会(その3)。Team the Men
★打ち上げ晩餐会(その4)。Team the Women +ミニーちゃんに扮したIさん。
★打ち上げ晩餐会(その5)。集合写真。総勢20名が参加。
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やはり、地元開催の大会が、一番親しみやすいですね・・・それも毎年出ていたら、なおの事かな??
私はマラソン歴がまだまだなので、これから積み上げて行く感じです。
流石に年に5回もフルを走っていると、”余裕”が感じられますね、私も早く”ここの時点でこのタイムなら大丈夫!”と確認できるくらいの走力をつけたいな~!
NYCマラソン、お疲れ様でした。
私は本当に楽しかったNYCマラソン、まだまだ余韻に浸っていて完全に社会復帰できていない感じです(笑)
ところで、このミニーちゃん、私のゴールの時ものすごく近くにいましたよ。
そして、あと2キロ・・ぐらいのところで写真を撮っていた夫の琴線にも触れたらしく、後でデジカメ写真みてたらこの明らかにこのミニーちゃんをメインでうつしたんであろう写真がありました。ものすごくニコニコしながら走ってらして、私まで顔がほころんでしまいました。
私は(絶対走りにくくてしんどいので)仮装でフルを走る勇気はまだないのですが、本当に観客を喜ばせてくれる、市民マラソン大会のイキなスパイスですよねっ。
2週間後にはPhiladelphiaで玉砕覚悟で最初から飛ばし、3:30分をねらいます。
自分は体力がどん底の状態からマラソンを始めたので、ここまでのレベルに到達するのに3年かかりました。
みかさんなら、たぶん1年くらいでサブ4まで行くような予感がします^^
というか、お名前は以前から拝見していました。
こちらのミニーちゃんは、今回のタイムが3時間16分台! 可愛いだけでなく、めちゃ速いんですよね。
地元(?)のディズニーマラソンでもこの衣装で拍手喝采を浴びて、すっかり病みつきになってしまったようです。
人間の走力って、伸びる時には一気に伸びるものですね。
この勢いで、Philadelphiaも激走しちゃって下さい。
3:30到達、応援しております。
これは節目とらりますね♪
ぜひ、来年こそNYCMを走るぞ!
ぜひぜひ、一同お待ちしてます。
ちなみに第40回のベルリン(2013年)もひそかに狙っていたりします。
先日(2010年7月25日)、サンフランシスコで行われたSFマラソンでもミニーちゃんを発見!! 気になって調べていたらこのサイトにたどりつきました。(すみません、変な経由で)
確かにこの方でした!ゴールも凄く速かったです、3時間代前半。本当に余裕をもって、楽しそうに走っていらっしゃいました。次回はどこに出没なさるのでしょうか???
私もフルマラソン目指して修行中です!
これから、こちらのサイトにもちょくちょくお邪魔させていただきます。
失礼いたしました。
「金門橋を走って渡りたい」と言っていたので、もしかしたらと思いましたが、やっぱり走りましたね。
次は9月のディズニーランドハーフに出現するはずです。その次は10月のシカゴ…
日本在住ながら年に何度もアメリカに遠征できるのがすごいですよね。