375's ROAD TO BOSTON/ゴールは虹の彼方に

米国在住ランナーの究極目標「ボストンマラソン」とアメリカ50州制覇を目指す人生の旅日記。

秋空にはばたく、岩崎宏美さんの「つばさ」。

2006年10月29日 | 文化・芸能・音楽など

岩崎宏美Dear Friends Ⅲ」 2006年9月27日発売 (TECI 1136)

収録曲 ①Sincerely/Teach Me Tonight with バリー・マニロウ (The McGuire Sisters 1955年) ②今年の冬 (槙原敬之 1994年) ③どうぞこのまま (丸山圭子 1977年) ④元気を出して (竹内まりや 1987年) ⑤言葉にできない (オフコース 1982年) ⑥愛の讃歌 with 大江千里(ピアノ) (越路吹雪 1949年) ⑦砂に消えた涙 (弘田三枝子 1965年) ⑧卒業写真 with 岩崎良美 (荒井由美 1975年) ⑨青春の影 (チューリップ 1974年) ⑩In My Life with スターダスト・レビュー (THE BEATLES 1965年) ⑪雪の華 (中島美嘉 2003年) ⑫つばさ (本田美奈子.1994年)
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岩崎宏美さんによるカバー名曲集「Dear Friends」シリーズの第3弾。今回は世界的大歌手バリー・マニロウとのデュエット曲を皮切りに、かつてないほどの「最強アルバム」に仕上がっている。曲目の解説は、宏美さん自身のライナーノーツが何よりも雄弁に語っており、それに付け加える言葉は、自分には思いつかない。心を込めて磨きあげられた一曲一曲に、ただ聴きほれるのみである。

現在まで、最も繰り返し聴いているのは、アルバムのトリを飾る本田美奈子さんの「つばさ」。これを聴いたあとに、美奈子さん自身の「つばさ」を聴くと、同じ名曲でも、歌手によって、どれだけ印象が違ってくるのかがわかる。

美奈子さんの「つばさ」は、1993~94年頃に録音されているので、年齢で言えば、26~27歳くらいの頃であろうか。その声は若々しく、どこまでも上昇していく青春の力強さにあふれている。語り草になっているロングトーンの部分を含め、まるで、大空を越えて、大気圏外まで飛び出して行きそうなほどの、勢いがある。季節にたとえるならば、夏をイメージさせるのが、美奈子さんのつばさ」だ。

宏美さんの「つばさ」は、美奈子さんに比べると、より成熟した年齢で歌われているせいか、力強さよりも、母性的な優しさのほうが前面に出ている。「私つばさがあるの・・・」という最初のフレーズから、どこか、想い出に浸るような感触がある。美奈子さんの「つばさ」のように、大気圏外まで飛び出して行くことはない。そこまで無茶はしないのである。季節で言えば、秋の哀愁を帯びているのが、宏美さんの「つばさ」と言えようか。

個人的には、どちらも魅力的なので、両方とも手元に置いておきたい。この2種類のつばさをカップリングにして、シングルカットする企画を提案したいと思う。(レコード会社の枠を越えなければならないが・・・)

つばさ」とともに、忘れられない名曲が、弘田三枝子さんの「砂に消えた涙」。この曲がヒットしたのは、自分が小学校2年生の頃だった。当時、弘田三枝子という歌手の名前は知らなかったが、この曲とか、ジャングル大帝のエンディングテーマ「レオの歌」に聴く、迫力あるパンチの効いた歌声は、小学生だった自分も強烈な印象を受けたものである。宏美さんの歌で、この曲を聴くと、幼ない日々の思い出が走馬灯のようによみがえって来る。

つばさ」「砂に消えた涙」以外では、今のところ、「今年の冬」「青春の影」「雪の華」あたりを、好んで聴く回数が多い。特に「雪の華」に聴くハイトーンの美しさは、2000年以降のJ-POPにおいて有数の名曲に数えられるこの曲の魅力を、オリジナルの歌手以上に引き出していると思う。


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