DV ドメスティックバイオレンス
おすすめ度
制作:2004年 日本
監督:中原俊
脚本:永森裕二 KAZU
出演:遠藤憲一 英由佳 高野八誠 りりィ 小沢和義
ドメスティックバイオレンスをテーマに描いた社会派ドラマ「DV」です。
鬼頭泰子(英由佳)はジュエリーショップに勤める29歳のキャリアウーマン。歳の離れた夫・昭吾(遠藤憲一)との間に子供こそいませんが、穏やかな愛情で結ばれた仲の良い夫婦です。3度目の結婚記念日の夜、花束を持って泰子が務めるショップへと立ち寄った昭吾。丁度そのとき泰子は同僚の男性と親しげに会話していました。外からその様子を見ていた昭吾は顔色が一変します。そしてそのまま電話で先に帰ると妻に告げ、帰宅します。その日を境に昭吾は人が変わったように彼女に対して暴力的になります。日を追うごとにエスカレートしていく暴力と抑圧により、泰子は夫に逆らえなくなっていきます。
DVをテーマに描いた作品。とっても地味です。遠藤憲一氏の暴力夫が妙にはまってリアリティがあって、観ていてとても怖かったです。そしてその暴力で精神的に追い詰められ言いなりになっていく英由佳の姿もまた怖いです。
個人的にはその原因と心理に大変興味があります。
冒頭でも書きましたが大変地味な映画です。夫婦のどちらかに寄った描き方でもありませんし、観ていて爽快感やカタルシスもありません。ある種の密室劇のようなある種の閉塞感を感じる作品でした。既婚者であるかそうでないかでも見方が違う気がします。
・DV@映画生活
・前田有一の超映画批評