「抱擁」 （# 18）

今晩は！
今日も当店のお茶会へようこそ！

今日は3月最後の日ですねぇ。

店主、先週気が付いたんですが、３月と言えば、卒業シーズンなんですね。
うん、どーりで袴姿の女性を見ると思った。

卒業と言えば、別れと新たな出発。
本日の新作はそんな気持ちを覚えている全ての皆さまに。


2011年3月31日　ブログ直接投稿　「抱擁」

さよなら元気でねと　駅のホームで抱擁交わした
手さえつないだことのない君だけど
口で言うには表し切れない　
ありがとうの気持ちを　力の限り伝えたくて
映画でしか見たことない
初めての抱擁を君にしたんだよ
君はぎこちない僕の腕の中
固くした腕を　それでも
背中にそっと回してくれた

さよなら元気でねと　駅のホームで抱擁交わした
人付き合いに臆病だった僕に
初めて声かけてくれた人
友達になってと頼んだら
もう友達でしょと笑ってくれた
会えばいつでも話つきなくて
だけど自分のことばかりだったと
気づくのは家路についてから
それでもまた会おうと電話をすれば
いつがいい？と言う君だった

何でも話せる君を得て　
有頂天だった馬鹿な僕
君が僕にくれる幸せを
いくばくかでも返したいと
君が僕にしてくれるように
君の話を聞こうとしたけれど
自分の傷舐めるので精一杯
人の傷に触れるのが怖くて
君が黙ってるのをいいことに
結局何も聞けなかった

若かった僕ら　幼かった僕ら
君は何も言おうとしなかったけど
君も何かを怖がっていたのかな
互いを想い合って　でもその腕は
優しい思いやりの綿にくるまれて
相手に届こうとはしなかった
不器用だった僕ら

あれから十何年かの時が過ぎ
始め届いていた手紙も　いつしか絶えて
君が今　どこでどうしてるのかも分からない
優しい君は
とっくに誰か良い人見つけて
子供の一人もいるだろう
僕は　君を幸せにできなかった分だけ
君の幸せを願うよ

だからせめて

連絡くれなんて思わない
君が今幸せで　僕とのあの刻が
無駄だったなんて
思わないでいてくれることを
僕は願う


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※変更：2016年11月19日
それでもまた会おうと電話すれば　→　～電話をすれば
あれから十何年か経って　→　あれから十何年かの時が過ぎ
いつしかぷっつりと絶え　→　いつしか絶えて

※変更：2017年8月4日
ありがとうという気持ちを　→　ありがとうの気持ちを

「スウィートな世界」 （# 17）

おこんばんは！
まかろんのお茶会の時間です。
ようこそ、おいで下さいました。

節電のため朝に更新したいと思っていたんですが、
会社勤めの身ではふつーに無理、でした・・・。
その代わり、室内でコート・マフラー・毛糸帽着用でのあっぷです。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

近頃は、日差しも多少は和らいで、桃だか桜だかがちらほらと。
菜の花やチューリップも街中で見かけるようになりました。
夕焼け空も、真冬の他を拒絶するような荘厳さは消え、
何やら柔らかな、華やいだ感じになってきましたね。

大騒ぎだった３月も、もうすぐ終わりです。
今日は月曜日、いささか忙しかった店主ですが、
皆さまのお仕事はいかがでしたか。

今日ご紹介する詩モドキは短いですが、
かるーくて、ちょっと甘い、そんなお茶のお供を、
お疲れ様の貴方に。


2010年7月12日ついったー投稿　「スウィートな世界」

暮れ始めた　パステルブルーの空
　
エクレアみたいな雲が　ビルの間に
　
横に斜めに何本も
　
思い思いに転がって　夕焼け色でアイシング
　
あれ食べちゃっていい？
　
世界は何てスウィートなんだ



人気ブログランキング　←　空にケーキが浮いて見える日は・・来ないでしょうねぇ。

「新しくて古い自分」 （# 16）

皆さま、今晩は。
まかろんのお茶会にようこそ！

暑さ寒さも彼岸まで、と言いますが、寒いです。
寒いです。
体が寒いと心も寒くなりがちで、それとも体が寒いとストレスと
闘う気力がなくなるということなのでしょうか。

直接被災されなかった方も、
地震のストレスがじわじわ出てくる頃かと思いますので、
どうぞご自分の体調・心持ちの変化にお気をつけ下さい。

大丈夫。
全然おかしなことじゃないから。

怖かったよね。
不安だったよね。
今までの人生がひっくり返って、
何を信じて良いか、分からなくなったりしたよね。
自分の小ささを思い知らされて。
目の前の悲劇に何もできない自分に愕然としたりして。
恐ろしいニュースはいっぱい入ってくるのに、
何かしなきゃと気持ちばかり焦って、でも何したら良いか分からない。

大丈夫。
そんなに無理して「役立つ人」になんてならなくて良いんだ。
今回のことで何かを学ぶのは良いことだけど、それはそれとして。
震災が起こった、って大騒ぎしているのは人間だけなんだよ。
貴方を取り巻く状況は変わったかもしれないけど、
本当は、その前も後も変わらず存在している貴方がいるじゃない。

単純に、その自分に立ち返ってみるってのもいいかもね。


さてさて、今回の件に限らず、
己の限界に苦しむ人も多いのではないでしょうか。
ジツは店主もその一人なんですが、
そんな方々へエールの気持ちを込めて。


2010年7月12日ついったー投稿　「新しくて古い自分」

いつも何かになろうとしていた
　
何かをマネることが

自分自身でいられるための道だと思ってた

今でもやっぱりあらゆるものがうらやましいし
　
その前でひるみそうになる
　
だけど今
　
この新しくて古い自分を
　
ちょっとだけ好きになれそうな気がする


人気ブログランキング　←　生を頑張る皆さまに表彰状。

「はちみつ」 （# 15）

おはよ～ございます。

春分の朝です。祭日です。
皆さま、よくお休みになれましたか？

店主のいるエリアではあいにくの雨となりましたが、真冬の寒さではありません。
春がだんだん近づいてきています♪

さてさて本日は新作のご紹介です。

まだ世の中騒然としていて、こういうのんびり気分を感じるどころじゃない方も
いらっしゃるでしょうが、本日の茶菓子でほっこり和んでいって下されば良いな、
と願っています。


2011年3月21日　ブログ直接投稿「はちみつ」

澄み切った朝の光
部屋中を照らして　さあ起きろと爽やか顔
つられて起きたはいいけれど
ねぼすけ頭はまだぼんやりで
朝食メニューはちょっとつらい

カリリと焼いたトーストに
パリパリサラダ　ドレッシングは酸っぱい
トポトポ注いだオレンジジュース
ジャージャー焼いた目玉焼き
ベーコン何枚？　あらよっと
朝のメニューは何もかも
キリキリシャッキリ
威勢が良くて元気が良い
朝の光が時計を照らして
とっとと片付け　仕事に行きな
さあさあ時間だ　さあさあさあ！

でも今日は休みの日
朝の光はいつもより　色を濃くして大人顔
ポットにいっぱい紅茶を用意
ミルクもたっぷり忘れずに
テーブルにとんと　はちみつのビン
ガラスの中にきらきらと　
おひさまの光　つまってる

ぱりんと焼いたトーストに
とろーり　たらたら
星型　花丸　波模様
たちまちお皿は金の池

たいへん　たいへん　トースト救助
スプーンを　とぽん！と沈めれば
小さな妖精現れて
すみれの花束　銀のスプーン　あまーいキャンディ
どれがいい？
いえいえどれも結構です
それより素敵なお嬢さん
はちみつ漬けのこのトースト
良ければいかが　一緒に朝ごはんしませんか

妖精　ちかちかまたたいて
分けたトースト　もくもくもく
こっちも残りをもぐもぐもぐ
ぽたぽたはちみつ　紅茶に入れて
ミルクもいーい？　たっぷりと
一緒のカップで　こくこくこく

小さい妖精おねだり上手
食べて飲んで　また食べて
お皿は空っぽ　ポットも空
きらきら光を振りまいて　
朝日の中に消えてゆく
残るはふんわりお花の香り
昼に近づくおひさまの光は
一層きらきら輝いて
今日一日の幸せを約束するよと
目配せくれる

はちみつビンはすまし顔
また来てくれる？　妖精さん
銀のスプーンは無理だけど
おいしいお茶とトースト出して待ってるよ
金色とろけるはちみつは
ガラスの中で　も一度きらっと
光ったように見えた


※変更：2018年3月14日
ドレッシングは酸っぱくて→　ドレッシングは酸っぱい

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「ワールドカップ終了の唄」 （# 14）

おはよ～ございます。
ようこそ、当お茶会においで下さいました。
朝日の力を借りての本日のあっぷです。

太陽って偉大ですねぇ。
街を暖めるのも、街中に光をもたらすのも、人間の力では
こうはいきません。

だけど、人の世に生きていると。
人の力を超えたものの価値なんか、どーでもよくて。

ほんとは、人の力が関与できる範囲なんて、
宇宙の中では嘘みたいに小さなものなのだろうけど。

でも、この小さな世界からはじき出されるのが、怖いんだ。

そうして怖がる目には。

人の世では何も与えられてない空っぽの手しか見えない。

人の力を超えたものは皆に与えられていて、価値がないから。

この小さな世界の王様にさせてくれるものにしか、興味ないから。

そうしてこの小さな世界の王様にしてくれないものは、
誰もが指さし、あざ笑うから。

だからそれでもその何かをあなたが持っていたら。

それを大事にしよう。

人が、誰かの大事な何かを嗤うのは。

まず、自分自身でその自分の大事な何かを嗤っているから。

きっと、そうだ。

そして、その何かの価値を嗤わないでいることが難しかったら。

祝おう。

寿ごう。

それがきっと、自分を信じるということ。

大事な何かを大事に思っていて良いんだって、
自分に言ってやれるその力が、きっと、
あなたがあなたの王様であることに、あなたを連れ戻してくれるんだ。


それを願って、今日はこの詩を贈ります。


2010年7月12日ついったー投稿　「ワールドカップ終了の唄」

祭は終わった　ベル打ち鳴らそ
　
ジングル　ジングル　ジンジャー！
　
ポップにジャンプ！　キラキラパチパチ
　
開けたてソーダの泡みたく　それ　跳ね回れ

イーグルのように抜け目なく
　
ジャガーのように俊敏に
　
そんなことはもう忘れて　笛吹き鳴らそ
　
ジングル　ジングル　ジンジャー！
　
ジングル　ジングル　ジンジャー！！




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