日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。
「レインマスター」
雨がちの空は 今日もどんより
人々の顔を 灰色に沈める
どうして今日も雨なんだと
嘆く人々の前に ぽつり
今日最初の 雨粒が落ちる
傘をさす者 駆けだす者
自分が自分で在るために
みんな 必死で生きている
そんなアナタが 自分で在れる
そんな何かを してあげたいよ
誰かの 特別にはなれなくても
そんな誰かは 現れなくても
雨は等しく 空から降り注ぎ
私を アナタを 静かに濡らす
そんな雨を 降らせたい
濡れたくないなら それでもいいよ
傘を アナタに貸したげる
だけど ぱらぱら鳴る音や
すぅっと静まる 水の匂いに
どこかで 気づいてくれたらいいな
青空を求めるなら それでもいいよ
駆けてくアナタを 見送るよ
だけど ぐんぐん深まる緑の色や
しっとり広がる ハッカ味の空気を
どこかで 思い出してくれたらいいな
きっと雨は 等しく降り注ぎ
空から わたしを静かに満たす
だから 誰かの特別でなくても
そんな誰かが いなくても
わたしは 静かに雨降らす
深海にも似た 静かな雨空の下
誰かが 祈りの雨を降らしてる
どこかで誰かが 出会えるように
雨の向こうの 本当の自分に
自分が自分でいられる場所に
雨を透かした 本当の世界
私の アナタの レインマスター
人気ブログランキング ← 雨の向こうに歩いていこう。
「15才の朝」
ある朝 とつぜん目が覚めて
僕はなぜか 15才だった
ひさしぶりの この感覚
毎日は誰かに 守られていて
明るい未来を ただ信じてた
ある朝 とつぜん目が覚めて
僕はなぜか 15才だった
そしてなぜか 幼稚園のころ
ただ 目の前だけが輝いていた
その感覚を 懐かしく思い出してた
毎日毎日先を思って 過去を重ねる
昨日と同じ今日を 明日も演じる
いつのまにか それが大人だと
ちゃんと 大人にならなくちゃと
必死に自分に 言い聞かせてた
もう一度 15才の時からやり直そう
あの時 止めてしまった時計
無意味に積み重ねた 時間を振り捨て
あの15才の時から やり直せと
きっと神様が 教えてくれたんだ
一から世界を 見つけ出そう
初めて目にする子供のつもりで
一から世界を つかんでいくんだ
未来の憂いも過去の痛みも何もない
まっさらな子供に返ったつもりで
ある朝 とつぜん目が覚めて
僕はなぜか 15才だった
今日はこれから 何しよう
大人げない期待 目覚ましの音
時間が動き出す 15才の朝
人気ブログランキング ← 新しい朝に向かって。
「世界とわたしと天上の光」
眠りに沈む 闇の中
愛していると あなたがつぶやく
そのつぶやきは 誰のため
言葉はぽたりと 闇夜に落ちた
眠りたゆたう 闇の中
愛していると あなたがささやく
そのささやきは 何のため
言葉はぽたり 闇夜に広がる
ぽたり ぽたりと垂らされる
応えの返らぬ あなたの想い
にじんだ想いは いつしか広がり
闇夜をはらり ほどいてゆく
眠りに沈む 闇の中
愛していると あなたにつぶやく
あなたの言葉が こだまする
あなたの言葉が わたしを満たす
優しさたゆたう 闇の中
愛していると あなたにささやく
あなたとわたしで 世界を包む
響き合う想い 世界とわたしと天上の光
人気ブログランキング ← この羽ばたきが聴こえますか。
※変更:2016年6月5日
闇夜をはらり ほどいてく → ~ほどいて
ゆく
「お休みなさい子供たち」
お休みなさい 子供たち
夜のとばりが まぶたに降りる
妖精たちが 星をまく
光に包まれ 眠りなさい
お休みなさい 子供たち
月のゆりかご 夜空にゆれる
天使たちが 羽を散らす
祈りに包まれ 眠りなさい
この世の咎にまみえし子らよ
このひと時は 再生のとき
全ての痛みを 振るい捨て
傷なき自分に 戻るとき
お休みなさい 子供たち
優しい闇が あなたを導く
罪も穢れもない子らよ
無垢なる心で 眠りなさい
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「ゼロの自分」
これ欲しい あれ欲しい
広告宣伝 つのる欲望
あれしなきゃ これしなきゃ
起きた瞬間 始まる焦燥
これどうなってる あれどうしよう
二十四時間 回る思考
いつでも何かを 求めてばかり
物とか未来とか問題とか
どこかに幸せ 探してばかりで
いまの自分は どうなってるの
何かに 対処し続けていれば
いつか幸せになれるだろうって?
そして僕らは 幾度となく
幸せを 喪い続けてる
僕らは 幸せを怖がっている
言い訳ばかりして 逃げている
何かを達成しなきゃ 資格がないとか
だって この問題が先でしょとか
宿題先延ばしてる 子供みたいだよ
とっとと 幸せに取り掛かろうよ
僕らは 幸せを怖がっている
逃げ場なく 幸せなのが怖いんだ
何かを 求めていたいんだ
何かに深刻な顔 していたいのさ
やることなくて 空っぽな手が怖いんだ
俺に触れるな注意!って 言いたいのさ
そうして僕らは その度に
幸せを 喪い続けてるのに気づかない
手放しちゃえよ そんな言い訳
手放しちまえ そんな鎧
何かの先じゃなくて ここで良い
ご大層な自分じゃなくて ゼロの自分
何にもなくて バカみたい
だけどそれが 幸せの正体
求めるんじゃない ここにあるから
賢いとか有用とか もう要らない
自分で幸せ 創るんじゃないから
流れるように 生きてゆく
物とか未来とか問題とか
すっ飛ばした自分 ゼロの自分
そして僕らは 幾度となく
変わらぬ幸せの中 い続けている
人気ブログランキング ← まずは、貴方自身の姿を見よう。