まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

「ジャック・オー・ランタン」 (# 80)

2011-10-13 22:10:22 | お茶菓詩 (読み切りサイズ♪)
お今晩は~。

10月、ハロウィーン月間ももう半ばになろうとしています。
あまり関係ないよ、という皆さまも街のあちらこちらで、
ハロウィーンに因んだディスプレイなど、でくわしているのではないでしょうか。


まかろんのお茶会へ、ようこそ。

この茶会のドアを開けたなら、貴方は否応なく、
呪いと退廃と魔の不思議空間へと足を踏み入れることになるのです~。

引き返しはできませんよ、ヒッヒッヒッ。


ほらほら、貴方の帰り道。
最近は暮れるのが早くなりましたねぇ。
お仕事場を出る時分には、もう真っ暗じゃないですか。

人通りの多い繁華街を歩いている分には、ただ暗いだけ。

でも・・・

駅から家まで歩く途中の住宅地なんかは、街灯も寂しげで。
その角から、フッと!
ナニかが出てきそうな気がしませんか?

黒猫?
ゴースト?
伝説のヴァンパイヤかもしれませんよ?

遠くに灯りを点してるあのマンションは、ホラータワー?
マッドサイエンティストが今、危険な怪物を生み出す実験の真っ最中かもしれませんねぇ。

空を見上げれば、月が光って。
魔女が使い魔連れて、こっそり空をほうきで移動しようとしているところかも。
見られればラッキー、いやアンラッキー?
カエルにされちゃマズいですからね!

こそーり、こっそーり帰りましょう。


そんな時のお供に、ご存知、ジャック・オー・ランタンはいかがですか。
悪霊を寄せ付けないカボチャのランタンです。

ぐぐって頂くと分かりますが、悪魔を騙して地獄にも天国にも行けなくなって
地上をさ迷っている悪賢い遊び人の手元を照らす灯りです。

うん、ご利益充分。

というか、悪魔より非道い人間って・・・
(だってこの悪魔、これだけ騙されて利用されても最後に、暗いから灯りくれ、
って言われて素直にともし火あげてるんですよ)


そこまで厚顔無恥になれる方も、
(まあ、当お茶会のお客様にそういう方はいないでしょうが)
そうでない方も。

当お茶会、本年度ハロウィーンシーズン第一弾!

どうぞ、お楽しみ下さい。


2011年10月13日 ブログ直接投稿 「ジャック・オー・ランタン」

風がざわざわ吹いている
枯れた荒野に 草なびく
日落ちて 暗い逢魔時
黒雲駆け足 行き過ぎる

風がひゅーひゅー吹いている
枯野の大木 葉を落とし
奇妙な果実 びっしりと
風にゆらゆら揺れている

雲の切れ間に 月は明滅
遠くに響く 獣の遠吠え
こうもりたちは一斉に
木から飛び立ち 空覆う

灯りだ 灯りだ
ジャック・オー・ランタン
かぼちゃお化けで追い払え

灯りだ 灯りだ
ジャック・オー・ランタン
魔物もびっくり 逃げ出すさ

暗い夜空に 草木もざわめく
魔物も徘徊 逢魔時
人の小知恵が ゆらゆら点る
魔より魔物の

ジャック・オー・ランタン



人気ブログランキング ← 魔物もびっくり、っていうより、アンタ嫌われてる? ジャック。
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「小さな願い」 (# 79)

2011-10-10 21:21:23 | お茶菓詩 (読み切りサイズ♪)
お今晩は~👋
今日は体育の日、祭日🎌でした。
3連休を皆さまはどうお過ごしでしたか。

先日、金木犀で作った旧作をご紹介しましたが、
今年も金木犀で一つできました。

もうそろそろこの花🌼の時期も終わりますので、
前回のと合わせて、過ぎ行く季節の香りをお楽しみ下さい😊



2011年10月10日 ブログ直接投稿 「小さな願い」

金木犀の花が咲いてる と
今年も君は僕に言う
小さな花の小さな香り
道行く人にそっと届ける

冷たくなってきた秋空に
寄り添うように流れる香り
そんな香りを今年も君は
感じて嬉しそうに僕に告げる

小さな君の小さな喜び
その喜びが君の中で輝いて
大きな光を僕にもたらす
小さな君と小さな香り

この喜びがいつまでも
君を輝かせてくれますように と
金木犀の香りの中で
僕は小さく願っている



人気ブログランキング ← いやジャック、君に香りはないでしょ・・・

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「ビジョナリー」 (# 78)

2011-10-08 22:46:34 | お茶菓詩 (読み切りサイズ♪)
お今晩は~。

まかろんのお茶会、こそーりと臨時開店です。

本日のお茶菓子の材料は、題名を見てお分かりの通り、最近亡くなった、アノ人です。

アップル社創業者、スティーブ・ジョブズ氏です。


彼の死の後、彼の伝記映画が2本作られました。

同時代の人間としては異例ですよね。

桜の花が、何百年、何万人の心をとらえ、詩となり、小説となり、絵となり、
歌となり、映画や動画に使われ、それでもなお、捉えきれないものとして、
人々の心をかきたて続け、作品となり続けているように。
SJ氏も、1本の映画では捉えきり終えることのできないほど大きな、
何かをもった存在だったのでしょう。
 
つねに、人々一人一人の「いま」を起動させる何か。
SJ氏を想う人に、その存在が問うのです、
「あなたはわたしをどう捉えるか、そう捉えるあなたは何者で在るのか」と。

そうと分析したところで、分析する者はSJ氏にはなれないのでしょう。

それでも、進み続けなければなりません、自分の生を。


ジョブズ氏は icon となってしまいました。
icon が去った後の、わたしたちへ。今は捧げます。2016年4月


2011年10月8日 ブログ直接投稿
(先日5日に死去したスティーブ・ジョブズ氏に寄せて) 「ビジョナリー」

人は君を恐れ おののき傷ついた
君は人を怒り ののしり傷ついた
世界を変えるとの君の想いは
歪められ 涙した日もあっただろう

人は君を崇め 求め手を叩いた
君は人を愛し 求め夢を与えた
夢が欲しいと喚く拍手は
次の誰かを求めて彷徨ってるんだろう

君の夢は途絶えてしまった
世界は君を失い途方に暮れてる
これからどうやって夢を見ればいいのかと
忘れてた闇にふいに気づき
寒さに身震いをする

夢を見させてよ・・・

君の夢は この世にもう生まれない
君の声は この世にもう響かない
だけど君が人々に与えた光は
君を想う心に何度でも立ち上がるだろう

君のいない世界は今日も輝いてる
君の力を 心に感じて


※ ジョブズ氏とご家族の平安を心よりお祈りいたします。


(2022年9月19日変更:
 人は君を恐れ 慄き傷ついた → 〜 おののき
 君は人を怒り 憎しみ傷ついた → 〜 ののしり

人気ブログランキング 花・・には興味ない方だろうけども。
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「金木犀」 (# 77)

2011-10-06 22:20:56 | お茶菓詩 (読み切りサイズ♪)
お今晩は~👋

昨日はものすごっく、寒かった🥶ですが、今日は打って変わって暖かく🔥、
寒いんだか暑いんだか、身体が混乱しちゃいますね。
連休近くの木曜の晩です、皆さまいかがお過ごしですか。


本日の茶菓詩は季節の花から。

皆さまがお過ごしの辺りにはこの花咲いていますか?

道を歩いていて、すこーし冷たくなった空気の中に、
すっと甘い花の香りがしたら、金木犀🌼です。
大きめの庭木に、小さなオレンジ色の花をいっぱい咲かせます。

ぐぐってみると、強い芳香、とあるんですが、うーん、そうかな?
歩いているところに、すっと寄り添うような清楚な香りだと思うんですが、
まあ、感じ方は人それぞれですよね。


今週もお仕事、お疲れ様でした。
週末まであともう一日ありますが、お疲れ様の貴方に。
すっと寄り添う優しい香りを、お届けします😊



2010年10月5日ついったー投稿 「金木犀」

朝起きると きらきらお陽様 
ほのかに香る風が 窓の外に踊っていた 
金木犀の花よ、と言って 君は笑った 
ほんの僅かな期間しか咲かないの

起き始めた住宅地を 隅々まで 
けど決して押し付けるでもなく 
ただ 当たり前にある 
陽の光のように 
空気のように 
静かに覆って香る小さな花

ビルの立ち並ぶ街では かき消されてしまう 
はかない香り漂う小さな町へ 
君が待つ場所へ 
帰ろう 

陽の光とこの花の香が似合う君の元へ 
帰ろう



人気ブログランキング ←「君が待つ場所」がこんなとこだったら、・・・こわいっ。
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「花と自分」 (# 76)

2011-10-03 22:03:33 | お茶菓詩 (読み切りサイズ♪)
お今晩は~。

10月ですっ。
10月ですよぉ~。
ハロウィーン月ですっ。

と言った先から何ですが、
10月初めの本日は、ハロウィーンとは全く関係ない内容から。

今これ書いてるのは2018年なんですが、
この茶菓詩作ったころは、
一本の桜の樹を見るにはどういう心持ちでいたらいいのか、
というようなことに興味がありました。

ほら、桜に限らずなんでもそうですが、ぱっと見たときは
わー綺麗だねー、と思うけど、数秒も見てればなんか惰性で見てる感じになる・・・

桜はこんなに綺麗なのに。
もったいないよー。

と思ってたんですね。

もっと純粋に桜を見ることできないのかな、無心に見られないのかな。
数秒で見た気になってる自分がなんか嫌・・・。

どうでもいい人にはどうでもいい話ですね。


まあ、興味ある方のためにちょっとだけ付け加えますと。

何かを「見る」には知識(と視点)が要る、ということかなと思います。

見る主体である、
あなたは何者なのか(何をしたい者なのか)、という立ち位置と
そこから積み上げた技術や知識があって初めて、
対象物のうち、「何を見るのか」が生まれるのでは、と思っています。

だって、どんなものでも含まれる情報は無限にあるから。

桜だって、花の色や形だけが着眼点じゃないでしょ?

草木染めにどれだけ適しているか、いや園芸用に移植に耐えられる植物なのか、虫や鳥の生態系にどう関わる木なのか、とか、いや木材としての特性は、いや細胞の・・遺伝子の特性は・・・

そんなん、ぜーんぶ、一人の人間が扱いきれることではないですよね。

だから人が桜を「見」たいなら、
まず人間として、自分が何者なのかを選ぶ必要があるし、
むしろ選んでいいのだと思うのです。


・・スピリチュアルではよく、「無」になれ、とか「自我」を消せ、なんて人々に教えます。
そうした話を聞いたことはおありでしょうか?

今でもきっとどこかのサイトや本や講演会でそうした考えが説かれ、
どうしたら無になれるのかと頭と心を悩ませている方もおいでかと思います。

自分はなんて「自我」に囚われたダメ人間なんだ、と。


でも・・・。

「無」になって「自我」を消して、それで?って思うのです。
それでアナタはナニするの?

何か、おかしくありませんか、その教え。

だって、貴方は生きているんですよ??

これは個人的な考えで、どこまで正しいか分からないけど。


「いのち」は絶対、何かを「したい」んです。


黙ってじっとしている「いのち」なんて在り得ない(植物だって活動してます)。

だからまかろんは・・スピリチュアルは、
貴方が「いきる」こと、
貴方の「いのち」がのびのびと本来の動きでいきること、
そのためにある、
と思っているのです。

「無になること」じゃなくて。


まあ、話が長くなってしまいましたが。
本日のお茶菓詩、どうぞご賞味下さい。


2011年10月3日 ブログ直接投稿 「花と自分」

花を見た

きれいだね と

見せる相手も

伝える相手もなく

誰もいない路上で

独りでぽつんと

だけど

誰かのためでなく

誰かの目を通してでもなく

自分のために

自分の目で

天と地の間に

花と自分

ただ揺るがぬ自由に包まれて

裸の心がしっかり立って

生まれたての手を伸ばし

ただある花を 見つめてた


人気ブログランキング ← たまには黙って花を見るのもいいですね。
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