蜻蛉の抜け殻を目にするようになった。
あちこちの草叢で発見できるが、
なぜか麻縄のロープにたどり着いた「オニヤンマのヤゴ」。
本来なら下の写真のように、
しっかりとした杭などで羽化するのが良いのだろうが・・・、
が・・・・しかし
これではありふれていて写真にならない。
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ところが巻頭の写真や、下の写真のように、
ロープにたどり着いて羽化したあとの、
蜻蛉の抜け殻はユーモラスでありながら、
生へのドラマチックなものが感じられる。
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蝉の抜け殻は「空蝉(うつせみ)」と呼ばれるが、
空蝉の語源が「うつそみ(現世)」であることから、
はかなさの象徴ともされ、夏の季語ともなっている。
ならば・・・
「蜻蛉の抜け殻」には「空蜻蛉」という語も有ってよさそうなものだが、
語呂あわせが上手くいかなかったのだろう?
それにしても必死さの伝わる抜け殻ではある。
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で、蜻蛉の抜け殻だけでは色彩が足りないので、
「池の緋鯉によって発生する波紋」の美しさを・・・・。
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