植物を愛でるという気持ちが乏しい私にでも、美しい花に心を動かされた、という経験がある。
沖縄を離れ愛知県に出た年の桜の花
意外とホームシックは無く、それでも新しい環境に慣れるには、それまでとは違うレベルの努力が必要であり、1日1日があっという間に過ぎていました。
そんな毎日にも少しずつ慣れ始めた頃に
近くの桜並木が少しずつ花を咲かせて来ました。
これまで沖縄で見ていた濃いピンク色の桜とは異なる白に近い淡いピンクの桜だなー
最初はそれくらいしか感じていませんでしたが。
満開になった桜の花びらが、風に舞う花吹雪を初めて見た時、自然の風景を見て、私の人生で最上級に心が動きました🌸
まだ、始まったばかりの新生活。自分の目標に向かって、自分で全てを決めて、やる気しかなかったはずだったのに
幻想的に桜が舞い散るのを見ていると
ふと、『あー、これが見れただけでも、ここに来て良かった』という気持ちが溢れてきました。
きっと自分の中の不安や迷いに蓋をして
無意識に気が付かないフリをしていたんだろうなぁ
そんな私に、桜が「大丈夫だよ。がんばれ」「ここで見守っているよ」
そう言ってくれているかの様に感じました。
花木に全く興味の無い(いまだにです)私の人生で、多分あれは唯一、花を見て心を動かされるという経験だったと思います。
愛知を離れて、25年以上たちますが
その記憶は薄れるどころか、歳を重ねるとどんどん濃くなり、テレビやスマホのSNSなどで桜を見るたびに、私はあの日の桜を鮮明に思い出すようになりました。
先日、ふと。愛知の友人に連絡した時に
その桜の話になりました。
『もう、満開?』と尋ねると
『あれは八重桜なので、きっと咲くのは4月に入ってから、ゆっくりなのよ』と
そんなことも知らずに
『今年もあの桜、咲いてるのかな』と
遠く懐かしい場所に想いを馳せていた私🤣
でも、考えると、4月も後半だったからこそあの様な気持ちになったんだなーと、腑に落ちました。
きっと3月だとまだまだ戦闘モードフルで、
桜なんて見てなかったかも😄
『桜、咲いたら写真送るねー』と言ってくれたので、楽しみに待つとします。