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宝塚歌劇 柳生忍法帖を観劇して

2021-12-01 18:40:41 | 日記

宝塚歌劇でやっとやっと山田風太郎の柳生忍法帖が上演された

星組の礼真琴を中心に見事に素晴らしい舞台に仕上がっている

 

 

山田風太郎の柳生忍法帖の中でも最長の大作が尼寺五十万石として地方紙で連載

後に柳生忍法帖として長く愛される事になる

 

この忍法帖の面白さは歴史上の事実に元づきながら自由奔放な空想によってつむぎ出されるストーリーにあります

 

その話は江戸時代、会津藩の加藤明成と芦名銅伯ら会津七本槍を相手に、その諸行を諫めたため処刑された家老.堀主水一族の生き残り七人の女たちが剣豪柳生十兵衛の助けを借りて復讐を遂げるという物語

 

 

脚本、演出は大野拓史

この山田風太郎の痛快忍者時代劇をどう宝塚歌劇の世界に昇華させて行くのか実に楽しみ

 

主役の十兵衛はあえて全編を通してあくまで地味

地味であっても観客を飽きさせず魅せてくれるのが主役を演じる礼真琴

 

 

礼真琴はあくまで十兵衛そのもの

 

そして加藤明成と今回で退団する愛月ひかる演じる黒幕、芦名銅伯は百七歳のはずだが豪華で美しい

そして銅伯の娘で明成の側室の美しいゆらを豪華に華やかに舞空瞳が演じる

 

 

主役の十兵衛を礼真琴が演じる事であくまで地味に黒い衣装で押さえている

だが、これも礼真琴だから成せる業

 

私は宝塚でこんな地味な主役を今まで観たことがない

 

きっと礼真琴だから衣装で魅せてお客様を満足させるのではなく、その実力で魅せる

余計なものは何もいらない

 

礼真琴その人とその演技と歌があればそれでいい

 

そして宝塚ならではの豪華さは周りの役者たちが担う

それで十分舞台が成り立つ

 

将軍家の指南役を務める柳生家に生まれながら主君、徳川家光の勘気を被って後、十二年の間の詳細不明によって作家にとっては物語を紡ぐ人物としてはいかにも都合のいい人物であったようだ

 

 

その人物を宝塚を舞台を縦横無尽に動いて演じる

 

それが星組の礼真琴の舞台

 

 



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