人間の体の中では日々
戦いが繰り広げられている
中でも活躍するのはオートファジー
ギリシャ語でAuto phagy
自分を食べる
自食作用
細胞たちのリサイクル
健康長寿の鍵はオートファジー
東京工業大学
大隅良典栄誉教授
2015年
ガードナー国際賞を受賞
ノーベル賞の登龍門とも言われる
生物学の発展に貢献
それがオートファジーの仕組みの解明
人間が生きる上で欠かせない働き
細胞内にあるものを
膜で包むこんで分解
セントラルドグマ
生命の根源的な仕組み
人間の細胞の中心には核がある
核の中にはDNA遺伝子がある
そこにメッセンジャーRNAが来て
DNAの情報を読み取る
RNAは核の外に出てDNAの情報を
もとにアミノ酸と結合しタンパク質に
生命体の中の細胞内にはタンパク質が
たくさん作られている
このタンパク質が体中で働いて
生命活動を支えているのだが
このタンパク質合成に必要なアミノ酸は
食事から摂取できる量は半分
後の半分はオートファジーが細胞内の
タンパク質をリサイクルして作られる
細胞内にタンパク質を包み込む膜が
そこに分解酵素が供給されて中に
取り込んだタンパク質をアミノ酸に
分解して再利用する
これがオートファジー
自分自身の一部を食べて消化する
タンパク質を合成するだけでなく
タンパク質を分解して再利用する
そんな仕組みが生命活動を支える
その仕組みを解明したのが大隅教授
実験に使われたのが
イースト菌などの出芽酵母
これは人間と同じ真核生物
酵母の中は核の他にミトコンドリア
小胞体や液胞など人と同じ構造
酵母で大部分を占めるのが液胞
この液胞の中にタンパク質を分解する
酵素がオートファジーに関わっている
酵母が飢餓状態になると細胞内に
膜状の袋が現れ細胞内のタンパク質を
包み込み液胞の中に移動して
液胞の中にある分解酵素が働いて
タンパク質が分解される
オートファジーが正常に働く酵母は
飢餓状態でも一週間くらいは生存できる
オートファジーが正常に働いていないと
酵母はすぐに死んでしまう
人間の場合は正常な状態で1日
200gのタンパク質を合成する
その中で食料から摂取できるのは70gほど
後は全てオートファジーで
人間の体の中の細胞は常に
タンパク質を分解している
オートファジーの現象が存在することは
1960年代から記述されている
だがオートファジーのメカニズム
遺伝子の詳細を調べることは困難
それを遺伝子レベルで解明
発見した分解能力のない酵母は
液胞の中にたまっていく働きを
遺伝子変異を導入した数千の酵母を
用意して液胞の中に粒がたまらない
オートファジーが液胞に行かない
酵母を目で見て調べて見つけて採取
最終的には14個のオートファジーを
進める遺伝子を発見した
オートファジーの取り囲んだ膜構造を
オートファゴソームと呼ぶ
オートファジーは基本的には細胞内の
ものを無差別に分解することが出来るが
あるタンパク質が作れない酵母では
液胞は発見されなかった
オートファゴソームの膜構造は
あるタンパク質を目印に小胞体を
取り込んでいることがわかった
あるタンパク質とはAtg40
小胞体の一部が液胞に取り込まれる仕組み
細胞が小胞体を分解する時
その目印となるAtg40が出現
それを感知するとオートファゴソームの膜が
その部分だけを液胞に運び分解していた
これで無差別だけではなく特定のものを
狙って分解していることがわかってきた
この働きは飢餓状態だけではなく
小胞体やミトコンドリアが過剰で
あったり機能が不全になったり
したものを分解している
人でも酵母のオートファジーと
同じような働きをする
哺乳類の場合は液胞ではなく
たくさんの小さなリソソームが
分解の働きを担っている
もし哺乳類である人間が飢餓状態に
なってもオートファジーの働きで
数日は生き延びることが出来る
また精子と卵子が結合して子宮に着床する
一週間の間はオートファジーで自給自足
細胞の中に侵入した細菌を分解
細菌だけではなく傷ついた細菌や
いらなくなった細胞を分解
オートファゴソームは体の中を掃除する
情報通信研究機構の原口徳子さん
細胞の中は人工的に核をつくる
研究をしている際にオートファジーの
新たな働きを発見
小さな小さなDNAビーズを作り
それを中心に核を作り出す実験の際
DNAを付けていないビーズを異物と認識
オートファゴソームで分解した
しかしDNAが付いたビーズは分解しなかった
DNAビーズの核を形作るための
膜のようなものでブロックされていた
DNAは生命にとって根本的な分子
それは究極の自分自身
DNAを分解するということは
生命にとっては究極のダメージ
最も大切なDNAは分解できない仕組み
しかし最近では細胞内に侵入した
バクテリアもオートファジーの分解を
逃れる独自の仕組みを持つことがわかってきた
オートファジーの研究は全てが
解明されたわけではない
仕組みはわかっても
まだまだ解明されていない事が
例えばオートファジーの膜がどこから
来るのかという基本的な問題
オートファジーはゴミ処理の役割も
オートファジーの能力が低下すると
パーキンソン病やオートファジー不全
脳の中の神経伝達が低下
手足が小刻みに振るえたり
歩行が困難になる
これは神経伝達物質のドーパミンを作る
神経細胞が死んでしまうため
これは悪くなったミトコンドリアが原因か
この不良ミトコンドリアの処理が
オートファジーに関わっている
ミトコンドリアはエネルギーを
作り出す重要な細胞の一部
しかしエネルギーを作り出す際に同時に
活性酸素も作り出し活性酸素をたくさん
作り出すものを不良ミトコンドリアという
この不良ミトコンドリアを早く退治しないと
細胞がダメになってしまう
東京都医学総合研究所
松田憲之さん
オートファジーとパーキンソン病の
関係を研究しパーキンというタンパク質に
注目し不良ミトコンドリアに集まる性質が
あるが別のPINK1というタンパク質の働きが
作用していることがわかった
そこでPINK1とパーキンが協力して
不良ミトコンドリアにオートファジーを
呼んでくることがわかった
その仕組みは
PINK1がパーキンを呼んでパワーアップの
リン酸を渡しパーキンをパワーアップ
パーキンはユビキチンというタンパク質を
見つけPINK1がそれにリン酸をくっつけて
不良ミトコンドリアの上に高く積んでいき
それを辺りを見回っていたオートファジーが
見つけて膜を作り不良ミトコンドリアを分解
こうして細胞が悪くなるのを防いでいる
神経細胞の特徴は自分自身で分解できない
だから一つの神経細胞が非常に長い間
機能ければいけないので細胞の中に溜まる
不良のものを分解するオートファジーの
働きがとても大切になる
高齢化に伴い神経細胞の中にゴミが溜まる
ことが原因で起こる病には
オートファジーの働きが大きく作用
認知症などの原因にも
現代は飽食の時代
口に美味しいものを食べ過ぎる
しかし口に美味しいものばかりではなく
もっとオートファジーが働くように
いつでも食べ過ぎには気をつけて
腹7分目を心がけて
オートファジーを活発にすることで
病の進行を遅らせたり
さまざまな医療効果がある
オートファジーの研究は
これからも続く
(○´∀`○)
毎日を楽しく有意義に過ごせるような
さまざまな情報を発信しています
ブログ名
あなたの想いはあなたそのもの
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戦いが繰り広げられている
中でも活躍するのはオートファジー
ギリシャ語でAuto phagy
自分を食べる
自食作用
細胞たちのリサイクル
健康長寿の鍵はオートファジー
東京工業大学
大隅良典栄誉教授
2015年
ガードナー国際賞を受賞
ノーベル賞の登龍門とも言われる
生物学の発展に貢献
それがオートファジーの仕組みの解明
人間が生きる上で欠かせない働き
細胞内にあるものを
膜で包むこんで分解
セントラルドグマ
生命の根源的な仕組み
人間の細胞の中心には核がある
核の中にはDNA遺伝子がある
そこにメッセンジャーRNAが来て
DNAの情報を読み取る
RNAは核の外に出てDNAの情報を
もとにアミノ酸と結合しタンパク質に
生命体の中の細胞内にはタンパク質が
たくさん作られている
このタンパク質が体中で働いて
生命活動を支えているのだが
このタンパク質合成に必要なアミノ酸は
食事から摂取できる量は半分
後の半分はオートファジーが細胞内の
タンパク質をリサイクルして作られる
細胞内にタンパク質を包み込む膜が
そこに分解酵素が供給されて中に
取り込んだタンパク質をアミノ酸に
分解して再利用する
これがオートファジー
自分自身の一部を食べて消化する
タンパク質を合成するだけでなく
タンパク質を分解して再利用する
そんな仕組みが生命活動を支える
その仕組みを解明したのが大隅教授
実験に使われたのが
イースト菌などの出芽酵母
これは人間と同じ真核生物
酵母の中は核の他にミトコンドリア
小胞体や液胞など人と同じ構造
酵母で大部分を占めるのが液胞
この液胞の中にタンパク質を分解する
酵素がオートファジーに関わっている
酵母が飢餓状態になると細胞内に
膜状の袋が現れ細胞内のタンパク質を
包み込み液胞の中に移動して
液胞の中にある分解酵素が働いて
タンパク質が分解される
オートファジーが正常に働く酵母は
飢餓状態でも一週間くらいは生存できる
オートファジーが正常に働いていないと
酵母はすぐに死んでしまう
人間の場合は正常な状態で1日
200gのタンパク質を合成する
その中で食料から摂取できるのは70gほど
後は全てオートファジーで
人間の体の中の細胞は常に
タンパク質を分解している
オートファジーの現象が存在することは
1960年代から記述されている
だがオートファジーのメカニズム
遺伝子の詳細を調べることは困難
それを遺伝子レベルで解明
発見した分解能力のない酵母は
液胞の中にたまっていく働きを
遺伝子変異を導入した数千の酵母を
用意して液胞の中に粒がたまらない
オートファジーが液胞に行かない
酵母を目で見て調べて見つけて採取
最終的には14個のオートファジーを
進める遺伝子を発見した
オートファジーの取り囲んだ膜構造を
オートファゴソームと呼ぶ
オートファジーは基本的には細胞内の
ものを無差別に分解することが出来るが
あるタンパク質が作れない酵母では
液胞は発見されなかった
オートファゴソームの膜構造は
あるタンパク質を目印に小胞体を
取り込んでいることがわかった
あるタンパク質とはAtg40
小胞体の一部が液胞に取り込まれる仕組み
細胞が小胞体を分解する時
その目印となるAtg40が出現
それを感知するとオートファゴソームの膜が
その部分だけを液胞に運び分解していた
これで無差別だけではなく特定のものを
狙って分解していることがわかってきた
この働きは飢餓状態だけではなく
小胞体やミトコンドリアが過剰で
あったり機能が不全になったり
したものを分解している
人でも酵母のオートファジーと
同じような働きをする
哺乳類の場合は液胞ではなく
たくさんの小さなリソソームが
分解の働きを担っている
もし哺乳類である人間が飢餓状態に
なってもオートファジーの働きで
数日は生き延びることが出来る
また精子と卵子が結合して子宮に着床する
一週間の間はオートファジーで自給自足
細胞の中に侵入した細菌を分解
細菌だけではなく傷ついた細菌や
いらなくなった細胞を分解
オートファゴソームは体の中を掃除する
情報通信研究機構の原口徳子さん
細胞の中は人工的に核をつくる
研究をしている際にオートファジーの
新たな働きを発見
小さな小さなDNAビーズを作り
それを中心に核を作り出す実験の際
DNAを付けていないビーズを異物と認識
オートファゴソームで分解した
しかしDNAが付いたビーズは分解しなかった
DNAビーズの核を形作るための
膜のようなものでブロックされていた
DNAは生命にとって根本的な分子
それは究極の自分自身
DNAを分解するということは
生命にとっては究極のダメージ
最も大切なDNAは分解できない仕組み
しかし最近では細胞内に侵入した
バクテリアもオートファジーの分解を
逃れる独自の仕組みを持つことがわかってきた
オートファジーの研究は全てが
解明されたわけではない
仕組みはわかっても
まだまだ解明されていない事が
例えばオートファジーの膜がどこから
来るのかという基本的な問題
オートファジーはゴミ処理の役割も
オートファジーの能力が低下すると
パーキンソン病やオートファジー不全
脳の中の神経伝達が低下
手足が小刻みに振るえたり
歩行が困難になる
これは神経伝達物質のドーパミンを作る
神経細胞が死んでしまうため
これは悪くなったミトコンドリアが原因か
この不良ミトコンドリアの処理が
オートファジーに関わっている
ミトコンドリアはエネルギーを
作り出す重要な細胞の一部
しかしエネルギーを作り出す際に同時に
活性酸素も作り出し活性酸素をたくさん
作り出すものを不良ミトコンドリアという
この不良ミトコンドリアを早く退治しないと
細胞がダメになってしまう
東京都医学総合研究所
松田憲之さん
オートファジーとパーキンソン病の
関係を研究しパーキンというタンパク質に
注目し不良ミトコンドリアに集まる性質が
あるが別のPINK1というタンパク質の働きが
作用していることがわかった
そこでPINK1とパーキンが協力して
不良ミトコンドリアにオートファジーを
呼んでくることがわかった
その仕組みは
PINK1がパーキンを呼んでパワーアップの
リン酸を渡しパーキンをパワーアップ
パーキンはユビキチンというタンパク質を
見つけPINK1がそれにリン酸をくっつけて
不良ミトコンドリアの上に高く積んでいき
それを辺りを見回っていたオートファジーが
見つけて膜を作り不良ミトコンドリアを分解
こうして細胞が悪くなるのを防いでいる
神経細胞の特徴は自分自身で分解できない
だから一つの神経細胞が非常に長い間
機能ければいけないので細胞の中に溜まる
不良のものを分解するオートファジーの
働きがとても大切になる
高齢化に伴い神経細胞の中にゴミが溜まる
ことが原因で起こる病には
オートファジーの働きが大きく作用
認知症などの原因にも
現代は飽食の時代
口に美味しいものを食べ過ぎる
しかし口に美味しいものばかりではなく
もっとオートファジーが働くように
いつでも食べ過ぎには気をつけて
腹7分目を心がけて
オートファジーを活発にすることで
病の進行を遅らせたり
さまざまな医療効果がある
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