
岐阜県と滋賀県の境になる伊吹山付近にドライブに出かけました。
自宅からは車で30分ほどの距離で観光というほどでもありませんが、
郷土料理の伊吹そばや牡丹鍋、山菜料理などを楽しみによく出かけます。
伊吹山は古くから山岳信仰の拠点であり修験道として、また山の中腹の大平寺の跡地には有力大名・京極氏の居城(太平寺城)があったこと、薬草の宝庫として知られています。またそばの産地としても有名で、伊吹山中腹に開かれた大平寺の僧侶や修験者が食料確保のために、そばの栽培が始まったとされています。大平寺周辺は石灰岩地帯に属し(伊吹山の地質については複雑なので割愛します^^;)傾斜地であることから稲作が難しく、排水性と冷涼な気候と収穫の早さから、そばの栽培が始められたそうです。
太平寺には村落がありましたが(伊吹山中腹、スキー場ゴンドラがある西側)急峻な豪雪地帯で雪崩の危険が常にあり、村人は住むことを諦め伊吹山南麓の春照(すいじょう)に集団移住を決めセメント業者に土地を売却したことから現在の伊吹山の景観となったそうです。
この辺りで収穫されるそばは「伊吹そば」といわれ、他品種と交雑がない在来種のそばです。日本で収穫される品種の中では比較的小粒で、実に占める種皮(甘皮)が多く香り高く味の良いのが特徴です。
調理法はいろいろあるのですが、私は米に混ぜて炊いて食べるのが好きです。そばのいい香りがします。私は山椒の実をご飯にのせて食べるのも好きです。
牡丹鍋に使われる肉は奥伊吹で狩猟で仕留めた野生の猪肉です。狩猟解禁の11月から3月にしか味わえませんが、冬の寒さが厳しく山深いこの地方ならではの冬の味覚です。猪肉は脂身がありますが甘みがあり意外とさっぱりした味です。
冬になると時々地元の肉屋で精肉が販売されるので見つけたら買ってきます。

そばのむき実です。

米に混ぜて炊きました。そばがいい香りです。