まさおレポート

庭の風景 すすき 枯葉

人がいないと何故こんなに雑然とするのか。庭の植物の配置がとりたてて変わったわけではないのだが、荒れた感じは否めない。その原因はなんだろうと観察してみると雑然という言葉で片付くことが分かった。

テラスの椅子はすこし横を向き、その上にはペットボトルの空が乗っている。テラスの板の間から蔓性の雑草が伸びてきてかなり茂っている。段ボール箱が風のせいかあちこちを向き、洗濯物干しが夏の太陽のせいか歪んでいる。モッコウバラのシュートが伸びて、まるでながく散髪をしていない髪の毛のように見える。

庭のかなたにススキが風に揺らいでいるのだがこれなぞは風情がある。すっくと立った山桜も散りきらない枯葉をつけているが、これはこれで曇天によくあっている。荒れた感じの張本人は段ボールやペットボトルそれにスーパーのビニール袋等の人工物であることがよくわかった。人工物は整然としてやらないとまことに見苦しくなる。

そんなことを思いながらしばらく12月の雑木林をながめていると、この風景は漆絵の世界に見えてきた。加賀のものが有名な、表面に金箔などで描かれた漆器に描かれた世界を連想してしまった。

やはり、晩秋から冬にかけての風景がないと、日本の文化は生まれないという、新しくもない感慨にふけりました。これも常夏のバリの風景との差が、感慨を強めているのでしょう。
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