「後から来る急行電車」と「先に出る普通電車」、カリスマ経営者が迷わず選ぶのはどちらか? PRESIDENT Onlineの記事で思わずニヤリとした。
かつてはソフトバンクの社外取締役だったこの方の行動基準がいろいろと記されているが孫さんにも思い当たるところがいくつかあるなと思い口元が緩んだのだ。
冒頭の問いの永守流答えは先に出る普通電車にのる。そして後から来る急行電車に乗り換えるだ。少しでも時間のリスクを避けるためにはそうなるだろうな、しかし後から来る急行電車なら座れる確率も大きいがともわたしは考える。立場の違いによる判断の違いであると今のわたしなら答えるが。
20年ほど前に孫さんとNTT西日本を訪問したときのこと、上野社長にMDF工事を自前でやらせてほしいと交渉した帰りに伊丹空港で予約した便より早く飛ぶのがあるとわかった。早いと言っても30分かそこらだ。しかもウィングは全くの逆だ。急いで行っても10分はかかる。
それでもいいだしたら聞かないので走りに走ってようやく滑り込みで乗り込んだ。やれやれと思って座って離陸を待っているが一向に飛び立たない。やがてアナウンスが流れ、事情により遅れますとのことだ。結局は羽田に着くのは予約済みの便の方が早かったのだ。
なんだかイソップ童話の現代版みたいで、しかもどちらにも解釈できるお話になってしまう。(元来イソップ童話はそのようなものだと聞いたが)
それからある話が頭に浮かんできた。60年ほど前に詫間の寮で同室の友から聞いた話を。16歳の友は「どこかへ電車など交通機関で行くときにはたとえ後の便が先に着くとわかっていても先の便にのる。これがお爺ちゃんの教えだ」と大人びた顔でわたしに行った。
こんな断片が60年経っても記憶に潜んでいてなにかの拍子にでてくるのにも我ながら驚いている。