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ボロブドール紀行(聖地巡礼)を執筆中。そのうちのハイライトをまとめてみた。
この写真は、早朝のボロブドゥール寺院の最上層にあるストゥーパ群 を捉えたもの。霧がかかった幻想的な風景の中、釣鐘型のストゥーパが静かに佇んでいる。
ボロブドゥール寺院の最上層には、三層の円形壇があり、合計72基のストゥーパ が配置されている。それぞれのストゥーパの内部には、仏像が安置されており、仏像は「転法輪印(説法の印)」を結んでいる。
霧に包まれたこの風景は、まるで時が止まったかのような静寂と神秘に満ちている。訪れる人々は、ここでゆっくりと瞑想し、精神を落ち着かせることができるだろう。特に、朝日が昇る瞬間には、空が徐々に黄金色に染まり、ストゥーパが神秘的なシルエットを浮かび上がらせる光景が見られる。
この場所に立つと宇宙の広がりを感じる特別な感覚に包まれる。
まだ夜の名残が残るボロブドゥール寺院の最上層。霧が立ち込め、空は紫がかった幻想的な色合いを帯びている。懐中電灯を手にしたわたしが、暗闇の中でストゥーパのディテールを照らし出している。
ボロブドゥールの夜明け前の訪問は、特別な体験のひとつ。
観光客の少ないこの時間帯は、静けさに包まれ、まるで時が止まったかのような神秘的な雰囲気が広がる。仏教徒にとって、夜明けは悟りを象徴する時間 であり、この瞬間を迎えることは特別な意味を持つ。
遠くの霧の向こうには、密林に囲まれた寺院のシルエットがぼんやりと浮かび上がり、仏教の世界観を体感できる貴重なひとときとなるだろう。
ボロブドゥールの仏塔の向こうに広がるジャングルが、朝の霧に包まれている。遠くの山々も霞み、幻想的な風景が広がる。
この時間帯のボロブドゥールは、静寂と神秘に満ちている。
大地そのものが深い瞑想に入っているかのようだ。インドネシアの湿度の高い朝には、このように霧が立ち込め、ボロブドゥールをより神秘的に演出する。
密教の曼荼羅とされるボロブドゥールが、宇宙の中心としての姿を現しているかのよう。
訪れる者は、霧の向こうに広がる無限の世界と、自らの心の奥深くへと引き込まれていく。
さっきまでの淡い霧が、より濃く、重たく広がっていく。光が弱まり、雲が厚くなり、ストゥーパの影が深まる。
寺院そのものが眠りにつくように、静けさが増していく。
ほんの数分前とは違う、厳かな雰囲気に包まれたボロブドゥール。
朝の光と霧、雲の動きが織りなす一瞬ごとの変化が、この場所の魅力のひとつだ。