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佐々木閑氏はストーパが仏教普及に決定的役割を果たしたと云う。8箇所のうち7つの仏舎利をアショカ王があつめて8万4千に分配しインド各地にストーパを立てたと文献に残っていると。土饅頭のストーパだったと言う。
それまで地方のマイナーな宗教であった仏教が世界的に広まる契機がストーパだったと。
深淵な仏教哲学や涅槃を目指す教えよりも目の前のストーパを拝することが人々にピンとくるのだと佐々木閑氏は云う。宗教全般に通じる非常な達見だとおもう。
紀野一義氏もストーパの重要性は触れている。土饅頭との言葉を使い、釈迦の教えには無いが、どうしてもストーパを排することをしたいと言う気持ちが大乗菩薩団の始まりだと。
両氏の大乗への言及は一致している。
ちなみにストーパから仏像へ進みマツーラなどに同時発生的に仏像崇拝が起きたと佐々木閑氏は云う。
そして経典崇拝への道もあり今日の大乗経典を生み出したと。
つまり思想だけでは今一つ流布しないのだがストーパよ経典のものによって人々は心を揺さぶられ信仰を深めると云う。
目から鱗の感ありだ。