まさおレポート

孫正義氏批判の細野祐二氏 批判の自由はあるにせよ、ちょっと感情的すぎるのでは

投資失敗先
・WEWORK 破綻会社 2兆円損失の可能性。集団訴訟で損害拡大。
・UBER  ビジネスモデル破綻 CAで労働問題、NJで訴訟
・SPRINT オファー期限切れで 再交渉で売却損必死。続落中
・SLACK 競合他社マイクロソフトに敗北。ユニコン神話おわり。暴落中。 
・OYO 25歳の創業者がうさんくさい。赤字拡大中。
・LINE 赤字会社 黒字化 目途がたっていない。 
・クーパン 2700億円既に投資。 累積赤字巨大3200億円。
・犬散歩会社 売却先を探している。
・ボストンダイナ  ロボット会社 万年赤字。 グーグルが持て余しSBGに売却した企業。


投資成功先
・ガーダンドヘルス 投資額少なし。
・アリババ  中国政府リスク巨大。 香港上場もきな臭い。
  

SBG 他の事業失敗
・ペパー 頓死
・太陽光事業 大幅赤字 頓死
・ARM 3兆円で評価も 実際は3000億以下の価値。 赤字拡大中。

 

「孫正義」一世一代の大芝居で取り繕う窮状 真っ赤っかどころか火の車「ソフトバンク」破綻への道「と週刊新潮」に細野祐二氏が寄稿している。(2019年11月21日号 掲載 )

適切な批判は大切だし批評家の義務だと思う。孫正義氏の経営手法は昔からよく言えば大きな志、悪く言う人は博打的だと評されるが安定した経営だという人は誰もいない。そのうえで成り立っているのだが少しケガをして「真っ赤っかどころか火の車」と反省している人をそれみたことかと感情的な言辞で攻め立てるのはどうもあまりいい気がしない。

国際会計基準は時価を正義とし、日本の会計基準は取得原価を正義、金融工学的時価や作文を認めないのが日本の基準だ。

孫正義氏が会計基準など気にしていないのは1990年代以来のことで、以来変わっていない。初期のまっかっかなアマゾン経営に対して異常でおかしな経営手法だと批判した慶應大学の教授をそうは思わないと真っ向から反論していたが経営者の判断としてはありなので上記の批判は当たらない。「もはや私は会計上の売り上げとか純利益とかに目線を置いて経営をしていない。株主価値、これを最大のものさしとしている」とは昔から変わっていない。

SBGが抱える事業のうち、米・携帯電話のスプリント、米・携帯端末のブライトスター、英・半導体のアームは経常資金収支が破綻している。

バックがしっかり構えていれば破綻しているとは言わない。

1度目の決算を見ると、“プレミアム”顧客には1027億円の金利を、“一般”向けには4834億円の配当を支払ったが、これはあくまでも仮払いに過ぎない。含み益を基にした未確定の支払いであり、ファンドの期間が終了した際、利益が無い場合は出資金と相殺することになる。

あくまでも仮払いに過ぎないとは「悪意を持って眺めるとそういう言い方もできるのかな」との説得性しか持たない。

その経営は売るに売れないアリババ株の含み益依存で、まことに頼りないものなのである。

これも人々は十分に理解したうえで投資したり引き上げたりしている。いまさらの感あり。

会計では保守主義の原則がある。保守主義の原則とは、「予想される利益は取り込まないが、予想される損失は取り込むという考え方」のことを言う。

だから「もはや私は会計上の売り上げとか純利益とかに目線を置いて経営をしていない。」と言っているではないか。

本当に反省しなければならないのは孫氏自身の経営思想そのものではないか。6%もの高利で資金を10兆円も集め、累計正味1千億円の損失を出しながら、なおSVF第2号などと言っては際限なく投資を続けようとする経営思想こそ批判されなくてはならない。 

そもそもSBGは本体とSVF合計で1兆1千億円をウィー社に投資し、その後一旦評価益を出しながらも、今回9千億円の評価損を出した。それに対して何を血迷ったか、更に1兆円のファイナンスを打つ。ならば、追加1兆円のファイナンスから1兆円の追加評価損が出てくる可能性がある。

ここまで言うか。

ウィー社は700戸のビルを開発している。最初の100戸のビルが12カ月で黒字化したのならば、次の100戸の黒字化は15カ月かかるはずで、更に次の100戸は20カ月、30カ月……とどんどん黒字化に要する期間は長期化していく。条件のいいビルから事業化し、残されたものはどんどん条件が悪くなるに決まっているからだ。ウィー社への追加投資はSBGの命取りとなるように思う。

風評被害を訴えられるような攻撃ぶりだ。

SBGにとって最良のシナリオは、SVFから第二のアリババが出てくることである。ウーバーやウィー社はその候補銘柄だったが、今回その目はなくなった。

最悪のシナリオはSBGの資金ショートであり、これは予断を許さない。SBGは前述の通り16兆円の連結有利子負債があり、毎年1兆円程度の借入返済期日がやってくる。これに対してSBGの19年9月中間期における連結営業キャッシュフローは3736億円(年間換算7472億円)にすぎない。現在の孫流ビジネスモデルを継続する限り、SBGは毎年2528億円(1兆円-7472億円)の借金を連結で永遠に増やし続けていかなければならず、それは不可能である。

22年3月期は国内の劣後債など合計1兆3056億円の返済期日がやってくる。また、今回ウィー社の追加ファイナンス1兆円のうち、5千億円が通常の返済とは別に降りかかってくる。みずほ銀行がこれだけの資金を出せるかどうかは疑わしい。“得意”の社債発行で凌ぎたいところであるが、右肩下がりに推移する現在の4千円程度の株価では社債は売れない。こんな時に虎の子のアリババの株を売り出せば、株価は大暴落するのが関の山。私には、返済資金の目途はつかないように思える。 

SBGは持株会社SBG単体での財政状態を主張している。すなわち、連結ベースで判断するのと持株会社単体ベースで考えるのでは、SBGの財政状態は全く違うということになるのであるが、私は、連結ベースで判断すべきだと思う。なぜなら、「SBGの投資先は全て独立採算で、持株会社SBGは、その負債に責任を負わず営業キャッシュフローにも関与しない」と言いながらも、SBGは、その投資先を時価評価してそれがSBGの株主価値と主張しているからである。

独立採算の投資先が債務弁済に支障を来せば、その投資先の時価評価は大きく毀損するのだから、その毀損が決定的に重大なものであれば、SBGは株主価値を保全するために投資先の資金繰りを支援せざるを得ない。現に、独立採算であったウィー社に対して今回1兆円もの追加ファイナンスを打ったではないか。独立採算子会社の負債に責任を持たないのであれば、独立採算子会社の時価を株主価値として主張すべきではない。良いところ取りはできない

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