まさおレポート

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古来の宗教観が外来の衣を得て日本仏教が出来上がる メモ

2020-03-16 | 紀野一義 仏教研究含む

YouTubeで中澤新一が鈴木大拙について語っている。鈴木大拙は日本古来の宗教観が外来の衣を得て日本仏教が出来上がっていると言う。日本的霊性のことだろうか。

鈴木大拙が源氏物語を評価しない理由はこれか。源氏物語は日本古来の宗教観と法華経がぶつかりそこに新しく生まれる宗教観を取り扱っていない、だから評価しない、なるほど。

しかし源氏物語はもののあはれで法華経と融合しているではないか。もののあわれが大地から生まれたものか否か、評価の分かれる点だろう。

庶民の苦しみとかけ離れた邸での色恋のなやみなど日本古来の宗教観と無縁の世界だといわれればなかなか返す言葉がでてこないが贅沢はこの物語の本質ではない。

しかし色恋のなやみも人の無明の根源からくるものとすれば殺戮や飢餓や貧困の重圧もやはり無明から発するものだろう。色恋のなやみが表面的で殺戮や飢餓や貧困の重圧が本質的だとは言い切れない。色恋のなやみも日本的霊性の発露につながるのではないか。


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