以前にもモーリス・ベジャールがバリ舞踏をどこか連想させるという記事を書いていたが、シルビー・ギエムのボレロをYouTubeで見た孫(去年の7月にバリに行った)からケチャとそっくりだとの感想を聞いた。
それにしてもシュピースがバリ人と創作したという話は有名だがベジャールがバリに行ったという話は聞いていないしどういう経路で影響を受けたのかが大変興味がある。
シュピースとワヤン・リンバクが創造したケチャは当初はバリス風だったがラーマーヤナ物語を題材としたバリ舞踊の踊りを円陣の中央に登場させ商業向きの舞踊劇が演じられることになる。男たちはチャの発生と合唱を行い、手のくねくねした動きや前後左右にゆする体の動きで劇の進行をはかる。舞踏とケチャは同等の存在となって陶酔へと導かれる。
当初はバリス風だったがラーマーヤナ物語を題材としたバリ舞踊の踊りを円陣の中央に登場させ商業向きの舞踊劇が演じられることになるということに注目してみると西欧の舞踏の形式にこうしたものがありそれにベジャールも影響を受けたのかもしれない。ベジャールが公演したというベローナの円形劇場で見たアイーダとも繋がる。
いずれにしても興味深い話です。