日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

あなたに平和、あなたを助ける者に平和

2012-06-21 | Weblog
 歴代誌上12章 

  19節「…『ダビデよ、わたしたちはあなたのもの。エッサイの子よ、あなたの味方です。平和がありますように。あなたに平和、あなたを助ける者に平和。あなたの神こそ、あなたを助ける者』…」(新共同訳)

  1節「ダビデがまだキシュの子サウルを避けていなければならなかったとき、ツィクラグにいるダビデのもとに来た者は次のとおりである。彼らも戦いの補助要員として、勇士たちに連なっていた」。11章では既にダビデは全イスラエルの王として油を注がれ、エブスの町をダビデの町として城壁を築き、勇士らにより陣営が整えられたことが記されたが、12章では周辺からダビデの下に帰属する部族の名が挙げられる。先ずベニヤミン族で2~8節。「サウルと同族~」とは8章28節などからダビデに加担していた人々が想定される。続いてガド族で、軍隊の頭とその勇士たちである(9~16節)。17~18節はベニヤミン族とユダ族であるが、ベニヤミン族を2~8節と区別している。ダビデはまだ荒れ野を彷徨していた時であるが(1節)、その後へブロン(エルサレム)に都を建設した時にその中心となる部族であった。イスラエル南北が分裂する時にダビデを支持した。彼は平和の約束を求めている。
  19節「すると霊が三十人隊の頭アマサイに降った。『ダビデよ、わたしたちはあなたのもの。エッサイの子よ、あなたの味方です。平和がありますように。あなたに平和、あなたを助ける者に平和。あなたの神こそ、あなたを助ける者』。ダビデは彼らを受け入れ、部隊の頭とした」。アマサイはアマサ(2章17節)と同一人物と思われている。アブサロムが父ダビデに反旗を翻した時に軍の長であったが、アブサレム戦死のあと、和解交渉を図った人物であり、ヨアブとアマサの確執物語は本書に全く出てこないが、同一人物なら、マサイが霊に満たされて語った19節の言葉に平和の王を願う心情がよく表れている。
(サムエル記下17章25節、19章12~14節、20章10節see)。三十人隊長ア口語訳「われわれはあなたと共にある。平安あれ、あなたに平安あれ。あなたを助ける者に平安あれ。あなたの神があなたを助けられる」。20~22節はマナセ族に言及する。
  23節「毎日のように、ダビデを助ける者が加わり、ついに神の陣営のような大きな陣営ができた」。2~22節の結論部分である。ここで先ず目につくのはダビデを助ける者で、23節「毎日のように、ダビデを助ける者が加わり」とある。18節、19節(二回)にも出てくる。つまり、王を支持し協力する者である。「神の陣営」が出来たとある。
 24~38節は各部族の動員した武装兵のリストである。
ユダ(25節)、シメオン(26節)、レビ(27節)、サウルと同族のベニヤミン(30節)、エフライム(31節)、マナセ半部族(32節)、イサカル(33節)、ゼブルン(34節)、ナフタリ(35節)、ダン(36節=7章にはなかった)、アシュル(37節)、ヨルダン東側ルベン、ガド、マナセ半部族(38節)。
  39節「このすべての戦陣に臨める戦士たちが、全き心をもってヘブロンに集まり、ダビデを全イスラエルの王とした。イスラエルの他の人々も皆、ダビデを王位につけることに同意した」。「全イスラエルの王」は11章3節に記された事柄を指す。「全き心(新改訳「誠実な心」)心をもってダビデに臣従し、彼らの念願は適い、一致と喜びの祝宴が三日間続いたのである(40~41節)。
 ダビデは人の助けを超えて働かれる神に助けを生涯与えられた。彼は詩篇の中で繰り返し歌っている(28篇7、34:篇16、70篇2、140篇2)。