植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

カラスが啼いてやがる

2020年02月17日 | 雑感
中学生の頃、田舎暮らしをいたしておりました。裏手は人家のない山(里山というべきでしょうか)、理科の教員をやっていた父親は、自然の中にいることを楽しんでいました。猫・ワンコ、ウサギ・鶏・イタチ・鯉など次々に持ち帰っては飼い、わりと簡単に死なせたりしていました。空気銃の免許を取り鳥撃ちなどもしていたようですが、獲物は見たことがありません。親がいない時を見計らって、空気銃を持ち出しては山に向かって撃っていました。

 一時期その田舎家にカラスが訪ねてくるようになりました。朝から餌をねだり、賢く人懐っこい鳥でした。父が「コー」と呼びかけると何処からともなく飛んできました。流石に手や肩にとまることはありませんでしたが。カラスは、共同で獲物を追ったり、食べ物をシェアしたりします。近所の方によればゴミ除けネットをグループで持ち上げていたそうです。

 しかし、園芸をやるようになると、この鳥は迷惑いたします。メダカの池やスイレンの鉢も荒らされました。イチジク、イチゴやミカンも盗んでいきます。車には糞を落とすし群れてうるさいし。そもそも、カラスは大きいし黒いし鳴き声もやかましい、可愛くありませんな。

 なにより、ゴミを漁って散らかすというのがおそらく日本全国共通の悩みでしょう。昔元都知事の石原さんが「カラスバーガー」なるものを推奨したことがありましたね。日本は恐らく世界でもトップレベルのゴミのない国です。定期的なごみ収集、国民が綺麗好きでゴミを捨てない、分別の徹底などがその要因でしょう。その誇るべき文化・習慣を台無しにしているのがカラスと、一部の不心得者であります。
 カラスを根絶やしにすることは不可能でも、ゴミの出し方、カラスの餌になるものの放置をきちんとすれば、徐々に彼らを減らすことが可能です。そのためには、ゴミ集積・管理と、ルールを守らずマナー違反する奴等を減らすことが大事です。

 当地では週2回収集車が家庭ごみを集めに来ます。集積所は、場所と保管方法は町内で自発的・自主的に決めています。マンションのようにきちんとした大型トラッシュダストボックスから、路上に置いてネットをかぶせるだけと様々ですが、当然ネットをかぶせるだけでは、ポンとゴミを捨てる人はおのずと多くなりますし、カラスや小動物が潜り込んだりネットを持ち上げたりする余地が大きいわけです。

 そして、我が家のそばのゴミ置き場問題です。長年ネットのみの保管を続けていて、家内からはしょっちゅうあそこの誰が時間を守らないとか、あのアパートの兄ちゃんが放置するとか、毎回掃き掃除した、とかを聞かされるわけです。ご近所でも寄ると、タヌキが来ているとか、ゴミの中身を確認したら誰さんだったとか、あのうちは片付けに来たことが無い・・・・・等々。

「あーうるさい! ゴミ保管用のゲージが売るほどあるじゃん」
 ワタシも、園芸と書道で出るごみは毎回70Lの袋二つくらいで、近所では断トツに多いので知らん顔を出来ないのです。どうやら、専用箱の設置は誰かが文句をつけたことがあって断念、また置き場は私道上なので、地権者に無断で勝手なこともやれないのですな。

 そこで、家内の政治力が発揮されました。対象となる10軒で、文句が出そうなお宅・私道の所有者に根回しし、頭を下げて了解を取り付けました。
 そして、ついにワタシは重い腰を上げ、私財をなげうって2万数千円のメッシュタイプのゴミ保管箱を買い求めました。折り畳み式なので普段は通行の邪魔になりません。広げて蓋を落とすだけの簡単な構造です。置かしてもらって、問題があれば自宅用に引き上げれば済むので、他の方の負担は無し。これで仮に10年もてば、年間3千円弱、月200円ですよ、安いもんだ。

 少しはご近所のお役に立てたかな?
カラスが電線に止まって「アホー」と鳴いております。
コメント
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