植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

何でも贈られると嬉しいものでありますな

2023年01月06日 | 雑感
世の中、贈る人と贈られる人の2種類に分けられると思いますな。

よく考えれば、ワタシ達がここに居るのも、両親から頂いた命贈られた身体であります。そんな両親も、その前の親も何万世代と贈り贈られがずー--っと続いてきたわけであります。
 
ただ、一般社会で他人同士の贈答は、中元歳暮のような儀礼的な贈答品を除けば、大体が、何かのお礼かさもなくば「お願い」が目的であります。普段お世話になっているから、とかそれまでに何かを貰ったからそのお返しです、というパターンが普通でしょう。また、何か口利きして欲しい、当社に仕事を回して、普通のルートでない入学・入社を頼みたい、といった頼み事であります。

どこかの理事さんが、オリンピック関連の発注であちこちの業者からお金を貰っていたと報じられてからだいぶ経ちます。オリンピックが国と都をあげて招致し、天下の電通が実務を取り仕切ったせいか、どこの放送局も歯切れが悪く、あまりその事件を取り上げませんが、絵にかいたような贈賄でありますな。何かを請託して、多額の金品のやりとりがあったのです。単なる贈り物ではなかろうと思いますよ。

さて、昨年から今年にかけて、一か月間でワタシ個人で頂き物が6件でありました。毎日届くお向かいの御夫婦からのお惣菜、マイガーデンの傍の親戚から差し入れられるおやつなどは含まれません。当然、お年賀の品、子供たちからの食べ物の差し入れ・土産もこれに入れないでおきます。

そのうち4件はワタシが贈った篆刻印のお礼であります。たしか山形牛の好き焼肉、地酒2本とお米、サンバイザー、ご当地のお菓子と玉露茶でした。ワタシの彫る印は、素人に毛が生えたようなもので到底お金を頂くようなレベルではありません。篆刻技術向上のため、ただで彫らせて貰っているので「謝礼」を頂戴するような立場ではないのです。それでも、手間暇かけて若干の材料費もあるので、良識ある方々からは、ほんのお気持ちです、と品物をいただいているのです。

あとは、暮にワタシの誕生祝の前倒しと言って「ネックウォーマー」を三男夫婦から貰いました。思いもかけぬことでした。もはや誕生日もXmasも「プレゼント」なるものはワタシの辞書からは無くなっておりましたから。その前にも三男の嫁さんが「四国に行ったから」とわざわざ買ってきたのが「土佐和紙の博物館」で売っていた「手漉き和紙の名刺」でした。(これは自分で作らないと意味が無いのか)


これらは、三男が昨年結婚式を挙げた時、ワタシが出席者全員に印を彫ってプレゼントし、お祝いの書を額装にして贈ったのです。第一、式の費用もワタシが負担しましたから、そのほんのお礼の気持ちとすれば分かりやすいのです。

つまり、人から何かを贈られる、というのは、こちらが贈っているからなのですね。善意の連鎖だったり、親の義務だったり、ご近所付き合いだったり、いずれも一方通行では成り立たないのです。

ヘタな印でも喜んでもらえているようです。そのおかげで、お返しのお酒やらなにやらを頂くことになりました。

この歳になって、人様から頂き物が増えてきたような気がしますが、それは嬉しくない訳はありません。篆刻をやって良かった、もっといいものを頂けるよう(笑)、日々精進し、技術をあげていかねば、と思うのであります。


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