植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

好きなように書き 好きなように彫る

2023年01月13日 | 篆刻
今日は、書道教室が再会し、3週間ぶりに筆を握りました。このところ、草刈りと剪定を中心にずっと園芸に時間を取られ、また、篆刻印の依頼がちょっと集中しているのです。今日はまだ書道仲間はお屠蘇気分が抜けず、書の練習はそっちのけでおしゃべりが忙しかったのです。かく言うワタシも、しばらくぶりのお稽古で、なんとなく筆が乗らないまま2時間を過ごしました。
かの有名な王義之「蘭亭序」です。勢いが無いのはまだ調子が出ていないから、としておきましょう(笑)。


篆刻は、相変わらずお金を取れるような技量や経験では無いので、基本タダで彫っています。昨年来、徐三庚先生や大東文化大のテキストをベースに摸刻していましたが、ここにきて少し飽きてきて、目先を変える意味もあって人様の印を彫って差し上げる、という作業をしております。

暮には書道仲間の印を彫り、このところでは自分の「創作」の為の印、以前彫った自用印の彫り直し、書道家さんお二人の依頼印、とやることが増えましたが、どうも調子が上がらず、途中で彫り直しなどして捗っておりませんでした。自分で気に入るような印がなかなかできず、集中力も不足していて彫り間違いすることも多いのです。

書道でも篆刻でも、恐らくほとんどの習い事や勉強は、停滞期がやってまいります。ダイエットもそう、順調に体重が減っていたのに、突然体重が変わらなくなるという時期に遭遇します。多くの人がこれで挫折するのです。書道同様なんとなく不本意ながら、それでもめげずに毎日彫る、それより他にありません。

幾つか彫っているうちに、なんとかウオームアップが出来てきたか、ややマシになってきました(それでも彫りミスがあるのですが)。

この二つは教室を持っている書道家さんに彫りました。

そして、今朝制作したのが、4㎝角の大きな印で、こんな「雅印」を彫ったのは生まれて初めてであります。これは別の書道家さんから依頼された大型印なのです。

今まで、2㎝かそれより小さな印ばかり、ちまちま彫っていたので、こういう大きさの印をどうすればいいのかはよく分からないのです。想像するに、この大きさは、展示会・公募展などで規定されるサイズに近いのではないかと思います。以前知り合いの篆刻家先生が「小さな印は誤魔化しがきく」ので大きなものを彫らなければ、みたいなことを仰っておりました。

はじめてチャレンジした大型印なので、以前から参加している「篆刻チャット」でお世話になっている篆刻家さんたちに、指導を仰ごうと写真をアップしました。なにせ誰にも師事せず、独学で彫っているので「酷評される」のを覚悟で専門家さんの感想を聞こうと思ったのです。以前も同様気に入った印をアップしたら、かなり厳しい意見・ご指導を頂戴しました。

すると、案に相違して「面白い」と評価していただいたのです。ワタシにとってこれ以上の賛辞はありません。優しい篆刻家の方々で、ワタシの技量をご存じなので、ワタシにしては、まずまずで悪く無かろう、と思ったのではないかと感じました。ダメ出しされるのと比べれば100倍マシというものであります。

件の篆刻家先生は、「補刻を繰り返したらダメ、線が弱くなる」と仰っていたので、最低限、線を整え彫残しや小さなミスを補正したら、これで満足しようと思います。

おっと、そういえば、昨年末に急に思い立ったのが「日展」の公募に出品しよう、でした。日展は、応募資格の規定が無い「公募」なので、ワタシ風情でも金さえ払えば応募できるはずなのです。聞けば、こうした公募展も大手や有力審査員さんなどが所属する書道団体さんに、一定の「入選枠」が割り振られ、個人が一般に応募しても一顧だにされない、という側面があるようです。

別に誰も入選するなどと思っておりませんよ。

それでも①切手同封して、申し込みする ②開催要綱・出品申込書 などが送られて来る ③応募する作品を制作する ④応募用紙に所定の出品料(12千円)を払って搬入する という段階を踏めば理屈的には日展に出品は出来るはずなのです。今のところ①で止まっています(笑)

好きなように彫って、気に入った印が出来て気が向けば出品し、12千円がワタシの財布からなくなる、それだけの事であります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする