植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

日々新面目有るべし

2022年08月17日 | 篆刻
お盆で子供たち夫婦親子、総勢9名が我が家に集まり、BBQや墓参り、引っ越しに孫の子守に追われてワタシら夫婦はへとへとであったのです。猛烈な湿気と暑さ、台風ときてワイフは、乾かない洗濯だけでもうんざりしたようです。おかげで、この数日は買ってきたお惣菜か外食主体になりました。

穏やかな日常がやっと戻りました。軽い熱中症のせいか体が動かず、ワタシの仕事場にこもってばかりで、草むしりも一日せいぜい1時間程度ではかどりません。慢性的な手のしびれや痛み、腰痛で篆刻や書道もおろそかになっておりました。

そこで、気持ちを入れ替え、心新たに日々を過ごさねばと思うのです。これは尊敬する越後の書道家「会津八一」秋艸先生の言葉「日々新面目有るべし」にあります。先生が遺した早稲田大学の「学規」の一文です。60歳を過ぎてこの言葉に出会い、向後の人生ただただ老いる中で、日々新たな自分であり、進歩することを意識しようと思ったのです。今までやらなかったことを試み、わずかづつでも書や篆刻が上達する、その努力を惜しむまいと。


ということで、懸案であった夥しい印材の整理をぼつぼつと始めました。いつの間にか収納できない程に集めた印材は数千個となりました。さすがにこのところヤフオクでの篆刻関係の入札も自粛し、たまに札を入れても高値更新されたら即脱落するというパターンになり、2週間以上印の落札はありません。

印の整理は大きくは、未刻印を種類別・大きさ別に収納する、刻字ありは、蒐集品として保管するか潰して再利用するかに分けていくのです。鶏血石・芙蓉石・田黄に類した値打ちのありそうな印や、手彫りで美しい紐や薄意のあるもの、名のある篆刻家さんの側款があるものは、原則としてコレクションとして保存としております。また、お金を貰って彫るというケースに備えて、古印材で彫りやすそうな上級印材をひとまとめにしました。(滅多にあることではありませんが💦)

こちらの写真は一応整理済みの印のほんの一部であります。整理下手のワタシにしては、これでも多少はマシになったのです。


側款の無い自用印・自刻印と思しきものは、原則印面をすり潰していきます。サンドペーパーで丁寧に水研ぎしたら、今度はこれに刻字いたします。

下は最新作(笑)  拡大してると「あら」が目立ちます。

上の3つは「新面目」の字を彫ったもので左二つはだいぶ前に制作しました。凄くヘタですね(笑)。右に行くと新しくなります。あぁ、ちっとも進歩していないか。

とりあえず、補刻いたしました。少し変わりましたが「面目」をほどこすというほどではありません。
情けない(´;ω;`)
下の二つは徐三庚さんの摸刻で、まだ仕上がっておりませんが、これはこの程度で先に行きます。一つの印にあまり拘泥すると、最後は彫り直しになるのでいい加減なところで「よし」にするのです。

目がかすむ、手が痛む、暑さと寝不足でぼーーっとする、そんな言い訳ばかりの自分が情けないです。熱意が不足し、集中できていないので雑になっています。
今日こそは、納得がいくような少し上達した印を彫らないと・・・

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